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*契約の話*
「対価はおんぼろ寮。それから、Aさん自身です!」
『人身売買しろってことですかね、佐々木です』
「そうではなく、Aさんのオクタヴィネルへの転寮を対価にして欲しいんです」
『メインヒロインのユウさんならまだ分かりますが、何でモブの佐々木何です?』
ヒロイン(笑)はユウの筈である。モブ中のモブである佐々木(自称)は存在すら忘れられていても可笑しくはないと言うのに。
「大丈夫ですよ、Aさん。オクタヴィネルに転寮すれば僕らが守ります。アズールとの契約は決して無意味なことではありません」
『それは分かったんですけど……いやそれは有り難いんですけど、圧が、凄いですっ……!何とかしてください、この黒執事のセバスチャンみたいな人…佐々木です、ささっ、き……!』
天然人たらしの佐々木。名前すら知らないジェイドでさえもたらしていた。それを快く思わないユウは、お得意の脳内お花畑によってえげつない
「Aちゃん!そんなに周りに男の人侍らせて楽しいの!?この悪女っ!」
『誤解です!何度も言いますが誤解も六階もしまくってます!佐々木はどちらかと言えば拐われかけている被害者、そう、ピーチな姫とでも呼んでください!!』
「つーか監督生、それは無いんじゃねーの?」
「ふぇ?」
「ローズハート寮長やキングスカラー先輩が変われたのも、殆んどAのお陰だ。上っ面だけで判断せずに、Aは全員の奥の奥まで知った上で言葉を選んでる。良くも悪くも、監督生とは違うんだ」
悪くもの割合が高そうだなぁ、と言うのは通りすがりのモブの心情である。
「そんな、私は皆を助けたいだけ!皆、過去に囚われてて可哀想、だから…!」
『過去に囚われるのって、果たして可哀想なんですかね?』
「え…?」
『いいじゃないですか、囚われたって。一人じゃ抜け出せなくても、誰か手助けしてくれる人が周りにいる。過去を否定すると言うことは、今の自分も否定することになるって、誰かが言っていた気がします。
過去の自分があるから、今の自分がいる。
過去に呪縛されているのなら困りようですけど、ただ縛られているのなら助けられないことはないと思います、佐々木です。
可哀想かそうじゃないかって、客観じゃなくて主観じゃないでしょうか?気の持ち方次第では?と、佐々木は主張します』
「っ……Aちゃんの意地悪…!」
ユウは駆けていった。
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コンソメポテチ(プロフ) - なんか知ってるキャラいるなぁって思ってたらめっちゃ好きなラノベの佐々木さんでびっくりしました。 (2020年11月4日 19時) (レス) id: 48136d59b2 (このIDを非表示/違反報告)
否羅(プロフ) - 佐々木ファンになりそう…更新待ってます!!! (2020年11月1日 16時) (レス) id: 9fc179e20a (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2020年10月27日 10時) (レス) id: 53f56e15b5 (このIDを非表示/違反報告)
re:アガサ・クリスティ(プロフ) - 乃亜さん» 佐々木親衛隊にようこそ…← (2020年10月26日 16時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
乃亜(プロフ) - うっ、佐々木と友達になりたい。頭撫で撫でしたい。セコム達に混ざるでもいい!!← (2020年10月26日 9時) (レス) id: 04cc2a38ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:re:アガサ・クリスティ | 作者ホームページ:なし
作成日時:2020年10月15日 19時