小さなプリンセス〜Special Story〜

10話―私の王子様― ページ46

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Aside





さっむ、、、。




勢いで飛び出してきちゃったから


マフラーはおろか、上着さえも着ていない。





あ「渉君のご飯、、残してきちゃった、、。」





渉君に心の中で ごめんね を言いながら



近くの公園のブランコに腰を下ろして









キー…キー…






あ「さっむ、、」









少し漕いでみたら突き刺すような寒さに襲われて


すぐに漕ぐのをやめた。




拓海さんに返信してないことに気付いて


ポケットに入っていたスマホを取り出した。






【有村拓海：どうした？ちゃんと帰れた？】



【有村拓海：大丈夫か？】



【有村拓海：連絡して】









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【有村拓海：A、どこにいるの、、】







拓海さん、、、





気付いたら私は悴(かじか)む指先で


画面を優しくタッチして









【拓海さん、あいたいです】







送信して恥ずかしくて後悔して。




それでもすぐに 既読 の文字がついて






【有村拓海：すぐにいくから】









私がどこにいるのかなんて分からないくせに、、、






【有村拓海：どこにいる、、？】






あ「、、クスッ、、、」






なんだか胸が温かくなった。


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