Seven Lens 2 【BTS】 (ページ20)

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控え室を出て少し歩いたところに休憩所があった

『…ちょっと疲れた』

早くしなきゃいけないのは分かってる
でも今は体が言うことを聞いてくれない

3人掛け程の小さなベンチに腰をおろして一息ついた

つけたと思った

「なにやってんの」

聞き慣れた、そして聞きたくない声が聞こえてきた

『へ？』

顔をあげるとそこにはさきほど見かけたベクヒョンがこっちを見ていた

『なんで、ここにいるの…』

BK「それはこっちのセリフ

……写真家になるって夢じゃなかったっけ？」

『……はぁ』

色々言いたいことはある

溜め息でそれを流して彼を見つめた

『ベク、ヒョンさんには関係ないことですよね
それより、早く行った方がいいと思いますよ
あと少しで収録始まります』

BK「もうそんな時間か……

あー…じゃあさ、この撮影終わったら帰んないで俺らの控え室来てくれない？話したいことあるから」

『…私は話すことなんて無いです』

さっきおろしたばかりだったが直ぐに立ち上がりベクを背にその場を素早く去った

BK「待ってるから！」

後ろから聞こえてくる声には返事をせずにBTSの文字が書かれた紙が貼ってある控え室のドアを開けて中に入った

……最悪だ

今日だけで2回もあの人に会ってしまった

まだ心臓がドキドキしてる

話したいこと？

何を今更話すことなんてあるのよ

私はもうなにもない

あなたに捨てられて終わったの

ただそれだけ

JH「Aヌナ？どうかしましたか？」

ドアの前で立ち尽くしていたらしい

顔をあげるとホビさんが心配そうに顔を覗きこんできた

『えっ、？あぁ、大丈夫ですよ！

収録頑張ってください！』

JH「？

うん、ヌナありがとう！」

ホソクさんの素晴らしい笑顔で少し癒された

MN「A、ちょっとこっちきて～」

『はーい！』

そうだ、今は仕事に集中しよう

元カレで悩みむためにここにいるわけではない

駆け足でミナムオンニのところへ向かった