Seven Lens 2 【BTS】 (ページ21)

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収録が終わったのは夜の九時前だった

今私は控え室にいるわけでもなく家にいるわけでもない

収録が終わった後すぐにオンニに呼び出されたことを思い出す

＿＿＿＿＿＿＿

MN『ちょっとA、いい？』

オンニが少し口ごもった感じで呼ばれたのでなにかと思ったが言われてから納得した

MN『ベクがあなたのこと下で待ってるって伝えろって……』

『え？』

MN『話したいことがあるらしいけど、まさか…』

『さっきも断ったんですけど…』

MN『……ねえA？もうこの際全部吐き出して楽になったらどう？
私も聞いたときは何を今さらって思ったけどもう何年も経つんだし、ね？』

『…それもそうですよね
分かりました、話してみます』

MN『いいのよ！それにムカつくこと言われたら顔面殴ってやればいいのよ！』

『そんなことしたら事務所に殺されますw
でも、ありがとうございます、オンニ！』

＿＿＿＿＿＿＿

てな訳で私は今収録したビルのエントランスの椅子に座ってるわけだが

もう30分近く待っているのにベクは来ない

もちろんBTSのメンバーたちは今日はミナムオンニが送ってくれている

オンニには本当に感謝しかない

私がベクに捨てられたときも…

「A！」

ちょうどその時、エレベーターからこちらに走ってくる人の姿が目に入った

BK「待った？マネージャーに捕まってて遅くなった」

相変わらずだ

遅れてもごめんを言わないところ

まだその癖治ってないんだ

BK「ごめんね」

……あれ？

BK「あのさ、ここでは話しにくいしどこか入らない？そこにカフェあるからそこで…」

『え、ああ、分かった……じゃなくて分かりました』

BK「ん…
じゃあ車出してくるから外出たら待ってて」

『車？』

＿＿＿＿＿＿＿

『カフェって言いましたよね？』

車でつれてこられたのは高級住宅街で夜も遅く人はあまり通っていないところだった
もちろんカフェなんてものは無い

BK「…ごめん、でも二人だけで話したかったから」

ほらまた

そうやって子犬みたいな目で見てくるからなんでも許してしまう

『……話ってなんですか』

沈黙が辛く私は重い口をゆっくりと開いた

BK「1つだけ誤解を解きたいと思って…」

『……誤解？』

BK「俺、Aを捨てた訳じゃないんだ」

……は？