killing night 44 ページ45
『うらた…』
細くて小さなAの手は俺の裾を掴んだ。
『みんなが色んなことがあって殺し屋になってる、うらたもそうなんでしょう?』
「俺は、多分人間らしくないんだよ。殺し屋になるしか俺には生きる方法がなかった。俺も、あるよ。汚くて気色悪い過去。」
『……聞きたい。』
Aには汚い俺を知ってほしくなかった。
でもAは俺らのことを知りたいと願っている。
「大体はまーしーと同じ。俺は、軍人だった。俺は演習で仲間を誤って殺した。なんで実弾使ってたんだろって今でも思うよ。でもそれが快感だった。十何年生きて初めて感じた。」
目の前で倒れていった。
赤黒い血を出して、苦しそうな叫び声をあげて、でもその全てが材料で全てが快感だった。
「それから、俺は俺らの先生と出会って殺し屋としての生き方を教わった。それで、こいつらに出会った。先生が選んだ4人が今のu.s.s.sだ。俺は汚いことをしたかもしれないけどこう生きてきたことに後悔はしてない。もちろん、おまえと出会ったこともだ。」
おまえと出会って知らないことを知れたこと。
誰よりも独占したいと思ったこと。
今さら手放せる訳ないこと。
痛いくらいにわかる。
『ありがとう、うらたは汚くなんかないよ。』
そうやっておまえは言うんだから。
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神楽 - いいですね〜!!もっとイチャついてほしいっす←更新頑張って下さい! (2018年11月4日 2時) (レス) id: b691fd4806 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うめた。 | 作成日時:2018年10月22日 22時