殺し屋やってるらしい。【浦島坂田船】 (ページ18)

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killing night 17 ページ18

「A、風呂入ってくれば？」

「えー、今Aはご飯食べんてんやで～」

「別に今とは言ってへんわ！どうせ足が治らんと船も出ることできへんし、怪我した状態のAにはうらたさんやって手出さんやろ。」

「そんなこと言うてまーしーAと風呂入りたいだけやないですかー？」

「問題ないよなー？A」

ニヤニヤとひやかすセンラに対し、Aの肩に腕を組みながら男同志なんだから、と言うと、センラは口を開けたまま止まってしまった。

「は…？まーしー何言うてるんです？」

「え…何？」

「A、女やよ…？」

女と言うセンラに対し、俺はおろか坂田まで驚いた顔をしていた。
Aも特に否定するような様子はなくこちらの気持ちは御構い無しにご飯を食べていた。

「A、お前女か？」

『一応は。』

「びっくりしたぁぁぁ、男の割に顔が整いすぎやと思っとったー」

「てか、なんでセンラは知っとったん？」

「だって、ここまでA連れてきたの僕やし、Aの元の服から今の服に着替えさせたのも僕ですよ流石にそれで気づかへんかったらやばいでしょう、男として。」

髪は長くて、一人称が私の男の人だっていないわけではないからてっきりそういう感じなのかと思っていた。

いざ見ると女の子にしか見えない。

「俺、ちょっとうらたさんに知らせてくる。」

部屋を出てカチャリと扉が完全に閉まったのを確認してから壁にもたれる。

「もう…あかんわ…」

＂女だったら惚れてるわ＂

俺は確かにそう言った。
それがもし本当に女だったら？

自分の顔がみるみる赤くなっていくのを感じる。

Aが可愛く見えて仕方なくなる。

(手放したく、ない。)