71 <水憐> ページ28
トントンと刃物で野菜や肉を切っていく。自らの爪で建物や人を切り裂いた感触とは随分と違っていた。ただ、衝動に身を任せて意味もなく殺すのではなく、生きる為に、心身を構築するためにするそれは暖かいものだ。もちろん、食べる為に殺してしまった命への感謝を忘れてはいけない。命へ感謝をしたことなど、狐に助けられていたあの頃以来である。
飛鳥の手伝いをしながら、夜尋はただただ喜びを感じていた。刃物をまともに握ったことなど無かった為に、形は歪なものになってしまったけれど、狐丗も飛鳥も褒めてくれた。自分が味付けをした芋と根菜の汁物を昴も瀬も美味しいと言ってくれた。暖かい食卓であった。夜尋は幸せだった。
狐「これで皆さよならなんだね」
食器を片している時に、狐丗が呟いた。
飛「・・・そうね。それぞれ進む道は違うもの。」
夜「・・・そうであったな。やじゃなぁ・・・別れとうない」
洗っている食器から目を離さずに飛鳥が応える。その様子から変わりようのない事実だと知らしめられて、思わず言葉が溢れてしまった。
瀬「やだなー。お前らしんみりしすぎ。全く会えないってわけじゃないってのにさ」
和『そーそー。連絡手段がないってわけじゃないしね!』
瀬「そ!距離によって必要な霊力は変わってくるけど、術自体は大したことないんだよ。俺らの霊力ならどんなに距離があったって問題無し!!」
昴「流石にこの国から出られると無理だがな」
瀬「ちょっ、そこは『例え地球の裏だろうと俺たちの絆は切れないぜ!』とか言うところでしょ!?」
昴「出来ない事を言うつもりはない」
和『昴分かってない!』
昴「知らん」
狐「そうだね!会いたくなったら会いに行けばいいんだよ!遠いかもしれない。でも、不可能じゃあない。だって、ばらばらな奴等が今、此処に、こうして集まっているんだからね!」
和『狐丗いい事言うね〜。昴も見習ってよ』
昴「意味がわからん」
和『もー!!』
慰めてくれているのだろう。なんて暖かい人たちなんだ。この暖かな世界がいつまでも続いたらと願うのは罪だろうか?そう思うほどに、今のわしは幸せだ。
☆
はい。私のターン終了〜。
はい、次パース!!
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
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瑠河 - 卯月ユウさん» い、今、気づいた…!ありがとうございます!二人に迷惑かけないよう三人で頑張ります! (2013年10月21日 5時) (レス) id: 05926b04ec (このIDを非表示/違反報告)
水憐 - 卯月ユウさん» ありがとうございます!三人で完結まで突っ走って行きます! (2013年9月14日 11時) (レス) id: 642eeef69d (このIDを非表示/違反報告)
胡麻 - 卯月ユウさん» 有難うございます!三人で頑張ります! (2013年9月3日 19時) (レス) id: 68aa594dab (このIDを非表示/違反報告)
卯月ユウ(プロフ) - 今日初めて見たのですが続編おめでとうございます!とても面白いですっ!更新楽しみに待っています!これからも頑張ってください (2013年8月30日 18時) (レス) id: 52f94a8716 (このIDを非表示/違反報告)
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