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きっと思いを告げるには、今ほど好機なシュチュエーションはないだろう。
けれど、俺は伝える勇気がなかった。
あの日、佐久間が誰かに何か言われて俺と距離を置いた時、佐久間の存在の大切さを自覚した。だからこそ、今この関係を壊すことが怖かった。
彼が隣にいない寂しさを身をもって知っているから…。
彼の太陽みたいな笑顔が見れないこと、彼のやかましいくらいの声が聞けないこと、その寂しさを知っているから…。
だから、
臆病かもしれないけれど、
卑怯かもしれないけれど、
今は親友のままでいたかった。
いつか、踏み出すことが出来たなら…
その時、佐久間は俺の気持ちを笑わずに聞いてくれるかな？
佐久間のことだからきっと、馬鹿にしたりせずに聞いてくれるだろう。
アナウンスによると、次が最後の花火らしい。
この後夜祭で、1番大きい花火が上がる。
隣に座る佐久間の目が輝いたのがわかった。そうだね、佐久間いつもこの最後の花火を見ると大興奮してるもんね。去年までは翔太に、花火が終わったあと、｢花火より佐久間の声がうるさかった｣って言われるくらいはしゃいでいたもんね。
木の上なんだから、はしゃぎすぎて落ちないでよ？
｢阿部ちゃん！！ほら、最後なんだから声出して！！｣
｢えっ、声出すの？｣
｢そうだよ！高校生活最後の文化祭、最後の最後まで楽しまなきゃ！！｣
佐久間は足をバタバタさせながらそう言った。
｢わかった。｣
そう言った直後、シュルシュルという音がしてラストの花火が打ち上がる様子が見え、次の瞬間、空に満開の花火が咲いた。
｢────！！！！｣
その花火が上がった瞬間、佐久間が立ち上がって何か叫んでいたけれど、花火にかき消されて聞こえなかった。
だからきっと、俺の言った言葉も聞こえていないよね。
気になったから、花火が終わって木から降りて2人で歩いている時に聞いてみた。
｢佐久間、なんて叫んだの？｣
｢えっ、"最高ピーマン！！"って叫んだ｣
なんと言うか佐久間らしいな…って思って思わず口元がにやけてしまった。
｢そう言う阿部ちゃんは？｣
｢えっ、何も言ってないよ。｣
｢嘘！？叫ぼうって言ったじゃん。｣
｢やだよ、恥ずかしいもん｣
｢えー！！｣
なんて、佐久間にはそう誤魔化したけれどちゃんと言ったよ。
・
・
・
｢佐久間と出会えて良かった！｣
願わくば、君とずっと一緒にいれますように。
いつか自分の気持ちを伝えることが出来ますように。
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さくら(プロフ) - knoeingさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄です！！これからも亀更新ではございますが楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2022年7月19日 0時) (
レス) id: e33786f07c (このIDを非表示/違反報告)
knoeing(プロフ) - 更新ありがとうございます！最高 (2022年7月16日 4時) (レス) @page31 id: 8db7271f25 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - サリーさん» はじめまして、コメントありがとうございます！返信が遅くなり申し訳ないです。一気に読んでくださったんですね！お褒めの言葉をこんなにも頂けて嬉しくて私が震えております。これからも亀更新ではございますが、楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2022年5月25日 23時) (レス) id: 0d68adfc7b (このIDを非表示/違反報告)
サリー(プロフ) - はじめまして。アップルティーいっきに拝読させて頂きました。初めて長編のmmkjに触れたのですが、他cpとの絡み、素敵なkj君のお友達まで素晴らしい世界観に震えております‥！他作品も読ませて頂きますね！続き、楽しみにお待ちしております。 (2022年5月21日 15時) (レス) @page26 id: d5b5a4f349 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - イサさん» コメントありがとうございます、大変返信が遅くなり申し訳ありません！温かいお言葉ありがとうございます！中々の亀更新ですが、これからのそれぞれの組み合わせの展開も楽しんで頂けるよう頑張ります！薔薇の方も必ず更新しますのでよろしくお願いします！ (2022年1月16日 0時) (レス) id: 3b24a3fa1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2021年10月22日 18時
