第22話 ページ22
あの後、照の予想通り父親は俺の部屋に来た。俺は大人しく寝たフリをしてやり過ごした。部屋から出るタイミングで、父親は照に
「注意深く見張っておけ。おかしな真似をするようだったら報告しろ。」
と言い俺の部屋を出ていった。父親の足音が聞こえなくなったあと、
iw「…。」
nb「おかしな真似か…。」
iw「翔太様…。」
nb「なにか仕出かしそうなくらい俺が嫌がっているって思うんなら…婚約、白紙にしてくれよって話だよな。」
iw「…。」
どうせ…自分の利益しか…考えていないんだ。いつだってそうだった。
nb「…ねえ、照。」
iw「…どうなさいましたか？」
nb「俺さ、最初照のこと必要以外に喋らないような無愛想なやつだと思ってた。」
iw「それは…否定できませんね。」
nb「…けど、俺と涼太の関係のこと、1度も否定せずに、協力までしてくれてる…。」
iw「…。」
nb「どうして…？結構危ないことしてくれてるよね？なんでそこまでして味方してくれるの？」
すると照は困ったような表情で
iw「…面白い話じゃありませんよ。」
nb「…教えてよ。俺寝れないし…。ここに座って。」
俺は照を隣に座るよう促すと、初めは遠慮していたが俺がしつこく座るよういうと、観念したようにベッドの端に座った。そして、ふぅっと小さく息を吐き、ゆっくりと話してくれた。
iw「私も…翔太様たちと同じです。」
nb「…同じ？」
iw「はい。私の最愛の人は…同性です。」
nb「…。」
照が愛したその人は、学生時代のひとつ年上の先輩で、困っている人を見て見ぬふり出来ないような優しい人。
部活が一緒で家も近くずっと一緒にいたこと。照から告白したこと、今までの人生の中で1番輝いていた日々があったこと
iw「好きになった人が同性だった。ただそれだけなんです。けど、それを周りが許してくれませんでした。」
彼はそう言って悲しそうな、そして、苦しそうな顔をした。
nb「…照は…その人とどうなったの？」
iw「…今も私は彼を愛しています。とだけお話しておきますね。」
nb「照…。」
iw「私はお2人の幸せを…祈っております。出来ることは全てお手伝いさせていただきます、この身に変えても…」
そう言って俺に笑顔を向けた。その笑顔はあまりにも切なくて…俺はただ何も言えずに俯いた。
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youjin(プロフ) - みかぷさん» コメントありがとうございます！あまりにも見切り発車になってしまった為、なんとかハッピーエンドにすることができて私も安心しております(泣)つたない私の作品を最初から見てくださり好きだと言ってくださってありがとうございます！ (2020年4月2日 20時) (
レス) id: 9f973415f0 (このIDを非表示/違反報告)
みかぷ(プロフ) - コメント失礼します！更新最初からずーーっと見ててものすごく好きです！！完結おめでとうございます！！最後の最後でお父様にバレずにくっついてほんとにホッとしました笑お疲れ様でした!!! (2020年4月2日 19時) (レス) id: 7be4d62213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら | 作成日時：2020年3月11日 19時
