方向音痴すぎて例の場面に乱入してしまったのでとりあえず口説く【呪術廻戦】

らんでぶー！！ ページ3

＊





＊


「ランデブーですランデブー。ランデブーって何？」


「知らねぇよお前が言い出したんだろうが」


「ドライブ？ ドライブですかね！ 私と旅しましょう！」


「何でだよバカか」


「バカです！」



満面の笑みでAは頷いた。



「バカなんですけど、人を殺しちゃいけないのは分かります。私は貴方に人を殺して欲しくないと思いました。だからこんなことやめて私と一緒にランデブーしましょ！！」


「どんな理論だよ…」


「橋立理論です！ あ、私橋立Aって言います！」


「いや名前聞いてねえけど」



「自己紹介大事です！ はい！ あなたも！」



伏黒甚爾は、Aのその勢いに押され、名乗ってしまう。
夏油は思わず笑いそうになったが顔に力を入れた。



「甚爾さんですね！ よろしくお願いします！」



「何が？」



「えっ、ランデブー」



「いやしねぇけど」



「しないんですか＿＿＿！？！？」



いや逆に何でしてくれると思ったんだ。

A以外の全員、心の中で突っ込んだ。



「らんでぶー…」




Aはずぅううんと沈み込む。
あまりにも落ち込みすぎて、頭からキノコが生え始めた。


あ、これはやばいなと全員思った。


そして何とかしろと甚爾に視線を送る。



視線が突き刺さった甚爾は、ため息を吐き、Aに近付く。




「おい、おいバカ」



「バカって名前じゃないです…」



「ランデブーには行かねえけど、アイツ殺るのはやめる」



「ほんとですか！！」




すぽんっと頭のキノコが抜けた。


おう、と甚爾は頷く。
自分でも分からないが、この少女を見ていたら、何だか馬鹿らしくなったのだ。



「わーい！！ ありがとうございます！！」



Aは感極まったのか、甚爾に抱きついた。


一見華奢だが、筋肉も付いている。全体的に硬い。
こいつ、面白そうだなと甚爾はニヤリと笑ったのだった。


＊＊＊
ほんとにノンストップ救済です。

じゅにあはいすくーる！！→←ぷろふぃーる

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す