人は見かけによらぬものチョベリグ ページ3
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「っていうか、この子、すごく汚れてるじゃないか」
「この土砂降りん中段ボールに入ってたからな」
「は!? それを先に言いなよ! ちょっと私、タオル持ってくるから」
夏油さんはそう言ってバタバタと出ていった。
やっべー、夏油さんチョー優しーんですけどー。マジパネェ。
と、ギャル風に讃えてはみたものの、いろんな所から怒られそうである。チョベリグ
夏油さん、優しい。
まだ闇堕ちしてないからかな? あ、でも仲間には優しかったな。
なんだか色々しんどい人だったので、何とかしてあげたい気持ちはあるけど、この姿で何とかできるのか…?
…いいや、頭痛くなってきた。考えるのやめよ。
「お前、寒いのか? あー、確かに震えてんな。気が利かなくて悪かった」
「わふっ」
気にするな、若人よ。
そんな意味も込めて、もう一度ほっぺを舐める。
擽ってえ、と笑う五条先生。
その時、ガラリと扉が開いた。
「うーっす…って、うっわ五条、なんつーキモい顔晒してんの」
「うるせえ硝子」
「ってか何? 犬? 拾ってきたの?」
「この土砂降りの中捨てられてたんだよ」
「流石のお前でも見捨てられなかったかー」
「そこまでクズじゃねーわ」
汚れてるけどかわいーじゃん。
と硝子さんが撫でてくれた。この人いい香りする。夏油さんもいい匂いだったし、なんなんだ。美形は皆いい匂いするのか。
…確かに、爽やかな顔でドブみたいな臭いしてたら誰も近寄んないよな…。
「せんせー、もうすぐ来るけど?」
「何とか説得する」
「いやー、大丈夫っしょ。だってあの人__」
硝子さんがそう言いかけたその時、再び扉が開いた。
おお…(未来の)学長や…。
「…ん? それは…」
「先生、こいつ、拾ったんです。ここで飼ってもいいですか」
えっ、そんなド直球に?
「悟…。それはどういうことか分かってるな…?」
あっ、ほら!ほら!怒ってる!!ビンタ来るよ!!蝶野ビンタ!!
「飼うならきちんと責任を持って飼いなさい。餌代やその他必要なものはお前らで出し合え。ちゃんと洗って、温めて、腹いっぱい食べさせるんだぞ。いいな」
「うす!」
えっ、OKなの? お母さんみたいなこと言ってたよ??
「先生、可愛いもの好きだからなー」
そういやそうだったな!!
そんなわけで、高専で飼われることになりました。
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はななん - パトラッシュって出た瞬間吹きました www 面白かったです w (2023年4月21日 19時) (レス) @page1 id: 8e68b18d9e (このIDを非表示/違反報告)
乙棘を見守りたい - もう更新はしないのですか? (2022年6月11日 22時) (レス) @page9 id: 8abf4c4eb8 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 続き楽しみです! (2021年5月17日 17時) (レス) id: db8ef14ae6 (このIDを非表示/違反報告)
んす - ささみもよ!!ささみも! (2021年3月30日 11時) (レス) id: 8c1c429fe7 (このIDを非表示/違反報告)
モブ - ジャーキーよ!ジャーキー! (2021年3月26日 0時) (レス) id: 7e72c0b626 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨ノ | 作者ホームページ:
作成日時:2021年3月23日 21時