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プライドよりも食い意地 ページ4










「良かった。飼えることになったんだね」


「全部俺ら持ちだけどな」


「ま、問題ないだろ。犬1匹くらい」



そんなふうに3人が話している間、私はふわふわふかふかなタオルに包まれたまま、夏油さんに抱かれていた。

ふかふかタオルすごい気持ちいい。


夏油さんと同じ匂いがするから、彼の私物だろう。やだ贅沢。


「見たところ、まだ仔犬だね。犬種…は、パッと見分かんないな。雑種?」


そう言って、硝子さんは煙草に火をつけようとして、それからやめた。


もしかして、私に気を使って? 優しすぎる…!



「そういや、犬って人間にランク付けるよな。1番、2番、3番」


「俺が1番だろ。拾ったし」


「いやいやまだ分かんないでしょ」


「いーや俺だね!」


そういえば、まだそんな感じの順序付けてないな…。
いや、そもそも中身犬じゃないし。



「あ、そうだ」


2人がそんな言い合いをしている間、夏油さんはタオルごと私を床に下ろした。
持っていたビニール袋から、何かを取り出す。


「近くのコンビニで買ってきたんだ。さすがにドッグフードは売ってなかったけど…ささみなら、食べられるだろうから」


そう言って袋を割いて、私の前にささみを置いてくれた。

まじか…!! お腹減って死にそうだったし、ささみだ…!! ドッグフードじゃない!!


「わんっ!!」


「お腹空いてたんだね」


好きなだけ食べていいよ。という夏油様のお許しが出たので、ささみに食いつく。

やべえ、うめぇ。こんな美味いもの初めて食べた…!!
いや、人間だった頃はもっと食べてたけど…!!


しっぽが千切れるんじゃないかというくらいぶんぶん振りながら、あっという間に完食する。


「あはは、本当にお腹空いていたんだね」

「わふっ」


ありがとうございます!!夏油様!!


「…おい、硝子」

「うん」

「たった今、傑がアイツのトップに君臨したんじゃね?」


「…だろうね」



ブンブンしっぽ振りながら、夏油様の周りを駆け回る私を見て、2人がそんな会話をしていたことを、私は知らなかった。

パトラッシュ回避→←人は見かけによらぬものチョベリグ



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はななん - パトラッシュって出た瞬間吹きました www 面白かったです w (2023年4月21日 19時) (レス) @page1 id: 8e68b18d9e (このIDを非表示/違反報告)
乙棘を見守りたい - もう更新はしないのですか? (2022年6月11日 22時) (レス) @page9 id: 8abf4c4eb8 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 続き楽しみです! (2021年5月17日 17時) (レス) id: db8ef14ae6 (このIDを非表示/違反報告)
んす - ささみもよ!!ささみも! (2021年3月30日 11時) (レス) id: 8c1c429fe7 (このIDを非表示/違反報告)
モブ - ジャーキーよ!ジャーキー! (2021年3月26日 0時) (レス) id: 7e72c0b626 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨ノ | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年3月23日 21時

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