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エリちゃん、ナイス。俺・・・エリちゃんのこと一番信頼してるよ。本当ありがとうっ。と心の中で感謝して、顔を洗ったり着替えたりして部屋に戻るとAはさっきまで脱ぎっぱなしで落ちていたパジャマを身につけて俺のベッドに座ってた。
美「起きた?」
「・・・みゅうさん」
美「ん?」
ちょっとムッとしている顔に疑問を感じて「どうした?」と隣に座って顔を覗き込むと彼女は「萩ちゃんにバレたでしょっ」と唇を尖らせた。
「聞こえたもん」
美「あぁ(苦笑)」
ごめん、不本意で。と謝ったら彼女は顔を真っ赤にして困ったように「恥ずかしくて出れないよ」と口にして俺の腕を掴んだ。
美「・・・、」
彼女は不貞腐れた顔をして俺を見上げてくるからパジャマの首元から覗く赤い痕が目に入って微笑みそうになるのを抑えたら、「なんでニヤニヤするの?」とAが俺の顔を覗き込んでくる。
美「恋人ちゃんが可愛いから」
「っ、朝からなんなのっ」
俺の言葉にさらに真っ赤になってしまった彼女を見つめて横から抱きしめて、真っ赤になった頬にキスを落とせばAはハッとして固まるから、顎に手を当てて自分がつけた痕の上にもキスをすれば「・・・っ!///」と危険を感じたのか俺の手を抑えて逃げようとするから肩を抱いてた方の手で逃げないように顔を近づけて唇にキスを落とすと、Aの顔が一瞬で女の顔になった。
「だめだよ、」
んなぽわぽわな顔で言われても説得力は皆無ですけど?(笑)
美「ふふ、はいはい」
「みゅうさんばっか・・・ずるい」
美「ずるい?」
「・・・可愛いとか言わないで」
そうやってまたムッとする彼女に意地悪するように「本当可愛いね?」と頭を撫でると「もう騙されないっ」て俺の腕から脱出して「着替えてくる」と慌てて俺の部屋を出て行った。
美「すげー可愛いな」
可愛いけど、その先の姿も知った今では今後も彼女にハマりにハマってその魅力の沼から抜け出せないんだろうな、と思うけど・・・それが嬉しかったりする。
だって、Aがやっと恋人になってくれた。
ここで出会ってもう2年弱経って、俺の長い片思いも実を結んだわけで。
こうなるまで本当にいろんなことがあった。お互いに傷ついて傷つけたりしたけど・・・これからそれを忘れるくらいの思い出を作っていきたいと思った。
もう空っぽになってしまった自分の部屋を見渡して俺は、口角を上げた。
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作者名:愛美 | 作成日時:2020年9月20日 2時