ヘラってる。13 ページ14
『二葉亭、四迷...そんな異能力者が居たなんて...』
だからこそ、私は逃げたほうが身のためらしい。
でも、これは仕事であり、治との二人きりの旅行。簡単に別室にされてたまるものか。
『それでも私は、治と一緒に居たいの』
だから一緒に居させて、とお願いしてみる。
途端、顔を覆って空を仰いだ治からはもちろんOKを貰った。
「でも、私から離れないようにすることだ」
『分かってるって』
「勿論物理的にも、心の距離もね」
所々重すぎる愛が垣間見えるが、今はその重ささえも心地良かった。
部屋に運ばれてくる夕飯を二人で味わい、部屋についている風呂に二人で入り、お互いに二人の時間を満喫している中、先程の女将さんが部屋へやってきた。
「失礼致します。恋人限定の貸切露天風呂のご案内に参りました。ご利用なさいますか?」
「お願いします。今から向かいますので」
『返事が早すぎる』
だけれど、貸切露天風呂だ。流石の大人でもはしゃいでしまう。浴衣のレンタルもお願いしてしまうほどには。
浴衣は取りに行くから、Aは先に行っていてくれるかい?と治に言われ、案内してくれる女将さんの後に続いて風呂へと向かう。
やけに長い道のりだった。
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桃瀬 都月@つづきちゃん(プロフ) - 名無し9106号さん» ありがとうございます! (2022年12月9日 18時) (レス) id: bee8f469cf (このIDを非表示/違反報告)
名無し9106号(プロフ) - 待ってまぁーす (2022年12月9日 17時) (レス) @page13 id: 8dc0882222 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃瀬 都月@つづきちゃん | 作成日時:2022年11月28日 22時