ヘラってる。12 ページ13
「最近、金木犀の間にお泊りになられたお客様方が口を揃えて“あの部屋は可笑しい”と仰っしゃるんです」
『具体的には、どのような点でそう思われたのでしょうか』
女将さんとの話をまとめると、四葉亭の“金木犀の間”に泊まったカップル、夫婦は必ず「あの部屋は可笑しい」と言って帰るそうだ。それも決まって女性だけが、だそうだ。
月が夜空に浮かぶ頃、パートナーに対しての恋愛感情や愛情を全く感じなくなり、見ず知らずの男性が頭に思い浮かんで恋しくなるらしい。
実際に泊まってみなければ、それが異能力によるものか、それとも偶然かが分からないため、私達も“金木犀の間”に泊まっている。
『私達も、夜にならなければ分からないですね,,,数日お部屋をお借りして、確かめてみます。お任せください』
「ありがとうございます。それでは、宜しくお願い致します」
果たして何が原因なのか、私には検討もつかない。
ただ治は、先程までの焦りはなく、真剣な目で考え込んでいる。
きっと原因を絞り込んでいるのだろう。自慢の恋人だ。
『治、原因分かったの?』
「検討はついた。かなりの確率で当たっているだろう」
『じゃあどうにかしないと』
「Aには任せられない。私が動く。Aは別の部屋を借りて、そこで過ごすんだ」
治と別の部屋で寝泊まりするなんて有り得ない。ましてや、単独行動など許したくない。
理由を聞き出そうとその後に聞いてみると、驚きの内容を聞かされた。
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桃瀬 都月@つづきちゃん(プロフ) - 名無し9106号さん» ありがとうございます! (2022年12月9日 18時) (レス) id: bee8f469cf (このIDを非表示/違反報告)
名無し9106号(プロフ) - 待ってまぁーす (2022年12月9日 17時) (レス) @page13 id: 8dc0882222 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃瀬 都月@つづきちゃん | 作成日時:2022年11月28日 22時