Archangels Ⅲ-Royal Blue Blood-【ハリーポッター】 (ページ10)

今日:41 hit、昨日:171 hit、合計:90,935 hit

96 ページ10

大きく旋回して森へ戻ってくるとハグリッドが私たちを降ろした

ﾊｸﾞ「俺の初日はどうだ?」

初めての経験に興奮状態の私たちは

ハ「『最高よ/だよ!!」

と声を揃えて言った

ド「なんだこいつ、全然危険じゃないな」

すると私たちの様子を見ていたドラコがヒッポグリフに向かって歩いてきた

ﾊｸﾞ「マルフォイ…!いかん、よせ!」

突然ドラコが前に現れたことで怒ったヒッポグリフは
馬のように前足を高くあげると鋭い爪をドラコに向かって振り下ろした

『ドラコ!』

私は彼の危険を目の前に、考えるよりも先に体が動いていた

咄嗟にドラコを庇うように間に入ったことで私の腕を引き裂いた

私は衝撃でドラコに支えながら後ろへ倒れる

『ぃ…』

刺すような痛みに顔を歪ませる

ド「A!」

『っ…大丈夫よ』

ドラコの悲痛な声を聞き笑顔を取り繕った

ヒッポグリフは悲しそうに鳴くと私の前まできて腕をいたわるように顔を寄せた

『バックビーク…ごめんなさい。驚いたわよね。私は大丈夫よ…』

擦り寄せる頬を傷を負っていない手で優しく撫でなだめる

ﾊｰ「ハグリッド!医務室に連れていかなくちゃ!」

呆然と立ち尽くすハグリッドにハーマイオニーが言った

ﾊｸﾞ「そうだな、先生だしな…」

しかしドラコは動揺しているハグリッドに構わず

ド「持ち上げるぞ」

そう告げると私の膝裏と腰に腕を差し込んだ

『ぇ、ちょっと───』

ド「黙ってろ」

この後の行動を察して困惑する私に怒った口調で言った

彼の様子に自分で歩けるとは言えず大人しく口を閉ざした

ドラコは丁寧に私を横抱きにして持ち上げる

彼の信じられない行為に生徒たちもハグリッドも唖然とした表情で見ていた

今の状況と周りの視線に羞恥心が芽生え、私は顔を隠すようにドラコの方へ擦り寄せる

それを見てドラコは優しく抱え直すと

ド「おい!早く!」

とハグリッドに強く言った

その声に我に返ると

ﾊｸﾞ「授業はここまでだ」

そう言ってハグリッドは私たちを引き連れて医務室へと向かった