【短編集】自給自足(百合)

中学生(双子妹・夢主)×中学生(双子姉) ページ2

「A〜お風呂はーいろ？」



ノックもなしに部屋のドアを開けた『おねーちゃん』


でもまぁ、仕方ない



「ノックしてよ」


「あたしの部屋でもあるんだからいらないでしょ


というか、まーた変な漫画買ったの？」


「変じゃないっ！百合は立派な恋愛だよ！」


「あっそ、それよりお風呂入ろ？」



渋々新しい漫画を閉じてお風呂場へ向かう


もうすでに湯気と種類は分からないが花の香りで満たされている


乳白色のお湯につかりながら、安心しきったふわふわとした頭で尋ねてみる



「前に部活で合宿あったじゃん？」


「うん、やっぱり運動部は大変だねぇ」


「愚痴じゃないってば！


私ね、おねーちゃんと二人でお風呂入ってるって話したら


みんなに驚かれてさ、中学生になってありえないって


変なのかな？」



浴槽の淵に腰かけて、おねーちゃんは水で遊んでいる


足に叩かれて跳んだお湯が、顔に当たって痛い


少し睨んでも気にせず、綺麗に手入れされた人差し指の腹を


顎に当てて考えている


あれは彼女の癖だ、確かドラマに影響されていたと思う


突然、分かったと声をあげて狭い浴槽に入ってきた


その分のお湯が溢れ出す



「あたしもAもお互いが好きだからだよ！


きっとみんなそこまで仲良いってわけじゃないんだと思うんだけど、どーかな？」


「なるほど！確かにみんなちゅーするほどの仲じゃないもんね！」



おねーちゃんの後頭部に手をまわして、額、鼻、両頬へと柔らかくキスをする


すると今度は、おねーちゃんは唇にしようとする


慌ててそれを防ぐと不満げに顔をしかめる



「別に一回くらいいいじゃんかぁ」


「やだ、おねーちゃんと本当にちゅーしたら


彼氏さんとも関節キスすることになるから絶対に嫌」


「誰に対しても嫉妬深いんだからもう……」



拗ねたふりをして背中を向ける


今度は後ろから抱きしめられて背中に何回もキスをされる



「分かってる、ただの双子、それでいいんでしょ？」


「…………なんなら、彼氏さんフって私の彼女になるという選択肢も


無きにしも非ず(なきにしもあらず)だよ？」


「それもありかもね」



今度は耳に優しく唇が触れた


そっと、ゆっくりと振り向きながら目を伏せる


いわゆる私は腐女子だ


キスの意味ぐらいすべて頭の中に入っている


あと数ミリで触れてしまう



「あたし、今晩に彼氏フるからさ、付き合おう？」


「しょうがないなぁ」



キスから教えてあげる

妖怪×巫女(夢主)※少しホラー、グロが含まれます→←吸血鬼×提供者(夢主)

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

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