王子様に処刑される予定です♪ (ページ1)

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プロローグです♪1 ページ1

うん！どうやら漫画の世界にトリップやら転生やらなんやらしちゃった！
あは、定番すぎ。あはは、おもろっ。あは、あは、あははははは！

なんてこった！

私は自室の壁に拳を叩きつけた。
そして頭をぐりぐり押し付ける。

なんと定番中の定番、悪役令嬢に憑依やら転生やらなんやらしてしまったらしい。

アンドリーナ・ヴァル・アトランテス。
『王子様に溺愛されてしまいました♪』という漫画の悪役令嬢だ。

代々大公として君臨するアトランテス家の跡継ぎ。後々父親を毒殺して女性初の大公となり、権力を振りかざして土地の民をゴミのように扱う。

というかタイトル何だよ。『溺愛されてしまいました♪』じゃねえよ。自分で言うなよ。腹立つなぁ。

まあタイトルは今一つでも中身はとても良いのだ。イラストも綺麗だった。

だが私がそのアンドリーナ様になってしまうとは……！

意味わからないよね。は？私の方がわからないよ。

まあ要点をまとめると。

・ここは小説を原作とする漫画『王子様に溺愛されてしまいました♪』の世界である。

・この世界で私は悪役令嬢アンドリーナである。

・先程お父様のお話に出てきた私の婚約者マリンピアは攻略対象である。

・私は今6歳でゲームが始まるのは10年後の16歳である。

・マリンピア以外は思い出せないが主人公以外のメインキャラは5人である。

・主人公を苛めたアンドリーナはの運命は死である。

・明日マリンピアに会いに王宮へ向かわなければならない。である。

ふう。こんなもんだろう。

私だって信じたくなかった。でも、だてにここで6年も過ごしていない。ここは全て、ゲームの設定通りだ。

ダイヤモンド王国なんてふざけた名前の国はあの漫画の中にしか存在しない。

他のキャラのことは何度も思いだそうとした。だが記憶の樹の根っこに埋まったものは中々掘り出せず。

正直、意味がわからない。

普通の女子大生として過ごしていて6年経ったら好きだった漫画の悪役令嬢だったのだ。

んー、でも。あんまり普通だったとは言えないかも……？