6話目 ページ6
一松side
Aとチョロ松兄さんからの連絡を受け、仕事を途中で切り上げて帰ると
…居心地の悪い、不穏な空気に包まれていた部屋にみんながいた
あつし「……一松君おかえり」
一松「…ただ……いま…」
…机の上にある、十四松の写真
それはあの時のトド松と同じような感じで
十四松がバットで素振りしている写真や、十四松と俺達が話している写真などだった
A「……急にね、二階からゴトッてバットが落ちる音が聞こえたの
胸騒ぎがしてチョロ君と上にあがるとね
…じゅし君、いなかった」
ポロポロ涙を流すA
……一緒にいたのに助けられなかったと言う、後悔からなのか
カラ松「……Aのせいじゃない…追い詰めるな」
チョロ松「違うよカラ松、僕らのせいだよ。」
カラ松がAに慰めの言葉をかけようとすると、それを遮るようにチョロ松兄さんが言った
チョロ松「…他の兄弟が狙われること考えてなかった
十四松と同じ屋根の下いたのに頭が回らなかった僕らの責任だ。」
…チョロ松兄さんの言葉に、Aは更に涙を溢れさせた
おそ松「………俺、ちょっとタバコ吸ってくるわ」
カラ松「あ、兄貴…今は1人にならない方が…」
______ピシャッ
…どうにもできないこの状況
警察にも頼れないまま、俺の弟が2人いなくなった。
あつし「……とにかく、寝るときは1人になっちゃダメだ。
誰かが起きたら全員起こした方がいい。」
……今日の十四松の一件で、しばらくの間Aとあつし君が俺達の家で生活することになった
Aは危ないから家にいろっていう意見も出たんだが
逆に1人にした方が危ないし、犯人はAのことも狙っているかもしれない
…だから、Aも一緒に
人数は多い方がいい。そっちの方が犯人に気づく可能性が高くなるし、最悪2人ずつ何時間かごとに起きて交代で見張りをするという手もある
カラ松「…A、ごめんな。男ばっかりの寝床で寝るの…嫌じゃないか?」
A「全然大丈夫だよ。ありがとうカラ君」
……トド松と十四松の空いたスペースに、Aとあつし君が入った
おそ松「………何かあったら
大声で…叫べよ」
それが、この日おそ松兄さんが初めてだした意見だった
…最もだと思う。
.
………
…この時頭が一杯一杯で
……誰も単純なことに…気付いていなかった
…末っ子から順に、いなくなってるってことを
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