連絡先聞いていい？ ページ8
家に送ってもらってから、買ってきた服を玄関に置いてもらった。
「部屋まで持っていくよ？」と言ってくれたけど、まだごちゃごちゃしててはずかしいので、と適当に言い訳した。
松本さんが私の部屋を見たら、何だこれ？って言うに決まってる。
部屋に服をおいて、慌ててマグロを買いに行くことにした。コチュジャンとごま油と白ごまも買わなきゃ。
あと、生ハムに合う、モッツァレラチーズとかフルーツトマトとか、あとアボカドも買お。
餃子の皮でパリパリピザやるならオリーブオイルとバジルもほしいかも。
ちょっとウキウキしながら買い物に行こうとして、はた、と気づいた。
松本さん……私明日から自分でこの顔作らなきゃですか？……作れないですよ？
どうしよう。このメイク道具使えばいいよ、ってもらったけどそれでうまくできるかどうか。
どうしようかな、と悩みながら家から出たら、また松本さんが来た。
「そうだ、言うの忘れてた！明日空いてる？」
「空いてます空いてます」
「よしよし、メイク特訓するぞ」
「お願いしようと思ってたとこでした！」
「じゃあ翔さんに許可もらうよ、Aの連絡先聞いてもいい？怒られない？」
松本さんが困ったように言って戸惑う。
「怒られるってどうして」
「だって翔さん、すげーAのこと大事にしてるから」
「……そんなことは」
「Aは今までの翔さんのこと知らねーからそうでもないって思ってるだろうけど、翔さんが女の子にこんな執着するの珍しいんだって」
「……」
「まぁいいや、連絡先。俺の教えておくから、翔さんオッケー出たら登録して？」
「はい……」
「じゃあ。今から買い物？」
松本さんがニコニコして聞く。
「はい！まぐろユッケ！」
「言ってたな。送ろうか？」
「大丈夫です、櫻井さん、あの車、貸してくれるって言ってくれたので……」
私がそう言ったら松本さんが目を見開いた。
「車を？」
「はい……」
「なぁ、Aは翔さんに何したの？ちょっと信じられないんだけど。骨抜きじゃん」
「あー……多分……胃袋掴んだと思うんですよね……」
「胃袋だけじゃないでしょ。じゃあ行くよ、お疲れー」
「ありがとうございました！」
松本さんが笑って私に手を振って、首を傾げて帰っていった。
なんでこの女が？って思ってるんだ、きっとそう。
「…………」
櫻井さん、松本くんと私が付き合えばいいって、言ってた。
無理ゲーすぎる。
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さや(プロフ) - よしの様！2章お疲れ様でした。凄く丁寧に描写頂いて楽しいです！個人的には長編嬉しいです。毎回思います。終わらないでほしいと…では、また3章に行ってきますm(__)m (2021年6月23日 20時) (
レス) id: 04f741953d (このIDを非表示/違反報告)
ukyo(プロフ) - モツ鍋の〆と、その先が気になります。お互いの何となくな感情が苦しいですね。続き楽しみです。 (2021年6月21日 4時) (レス) id: fa3b80409d (このIDを非表示/違反報告)
JPN39(プロフ) - まさかのほくろの位置と顎の傷がドンピシャで自分と一緒でいつも以上に妄想に力が入りましたごちそうさまです！！！よしのさんの小説読んでると自分は櫻井担なんじゃないかと思い始める相葉担より(つまりよしのさんの小説大好きです←これが言いたかった) (2021年6月20日 21時) (レス) id: a734455ab7 (このIDを非表示/違反報告)
Kewpiechan(プロフ) - あー苦しい。ちと切ない。感情移入しちゃって大変です。よしのさんの書かれる文章大好きです。 (2021年6月20日 21時) (レス) id: 9442e8a7d3 (このIDを非表示/違反報告)
あきこ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！よしのさんの作品、何度読んでも大好きです！！ (2021年6月20日 19時) (レス) id: 4cb7b4484f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年6月6日 8時
