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「大丈夫？」
「……ああ、うん」
「どうする？」
「あの……」
「うん」
「どれもいらない……」
「……は？」
この期に及んでまだ逃げようとする気かコイツ。嘘でしょ。
「どれもいらないので……ひとまず……櫻井くんとやりたいことがある……」
「なに？」
「朝目を覚ましたとき、お布団の中で、おはようって言い合ってみたい」
…………。
そういえば俺達。
会社以外でおはようって言い合ったことないかもしれない。
「……確かにまだそれ未経験だな、こないだはお前がホテル出る寸前に起こされたし、今朝はベッドで驚いて飛び上がってたし」
「うん」
「今何時？」
「11時前」
今からベッドに入る？なんてさすがにちょっと待て俺。いや、大歓迎だけど。いやいや違う、そういう意味じゃない。
それに今からもし……そういうことになったとしても……この時間じゃもうコンニチハだ！
「……もう今からじゃ無理だから……今日泊まる？」
なんだこれ。
何この会話。
「そうする……下着だけ……買いに行きたい」
「ん、ついでに指輪買う？おそろいの」
ちょっと意地悪っぽく言ってみる。
「気が早くないですか」
なにその冷たい言い方。
「……でもさぁ」
「うん」
「A、俺に一生一緒にいたいって言ったけど、それって、プロポーズだよな？」
「え」
「まだ付き合ってもない時に言うなんて気が早いのはどっちだよ」
なんつってな。
って笑おうとしたらAが今度こそしっかり後ろにぶっ倒れた。
「Aー！大丈夫かー！」
「……」
「しっかりしろー！死ぬなー！」
「……」
「あー、嘘だろ……！こんなことって……！」
だからなんで俺達はいちいち誰も見てないのにコントを始めてしまうのか。
しかも大体どっちかが死ぬやつ。
Aを抱き起こしたら、Aがぺたんと女の子座りで俺を見上げた。髪ボサボサ。手ぐしで整える。
「私……プロポーズしちゃったの……？」
「俺はそう受け取りました」
「一生一緒にいたいってそういう意味ではなく」
「じゃあどういう意味ですか」
「友達として……」
「……友達のままがいい？」
「やだ……」
Aが拗ねたように俺を見上げる。
なんだそれ。可愛いなクッソ。
「じゃあキスしていい？」
「いちいち聞かないで」
「わかった、もう聞かない」
「櫻井くんのすきにして」
なんつーことを言うんだこいつ。
「好きにする」
俺がそう言ったらAは先に目を閉じた。
マジ勘弁してくれ。
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みい(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございます。翔くん視点のお話も、とっても大好きです。他の作品も読ませていただいていますが、そちらも楽しみです！1ファンとして、応援しています。 (2021年8月23日 3時) (
レス) id: d3369a3b66 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - ありがとうございます。 凄く良かった。また 次回作 楽しみにしてます(^ ^) (2021年5月24日 9時) (レス) id: 2a65575bc9 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - 大野さんや にのが、やっとか。て思ったのホントその通り過ぎて。あの日すぐに指輪買いに行ったのも彼女は要らない急がないって言うてもホントは凄く嬉しいはずやし 翔くんもそんな彼女を見るの幸せやったやろなぁー て ニヤニヤして読み終わりました ありがとう。 (2021年5月24日 9時) (レス) id: 2a65575bc9 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - 彼女視点と翔くん視点。Iページづつ 同時に一気に読みました。あちこち2人の行き違いで泣きそうになり 後半切なすぎてもどかし過ぎて やっぱり切なすぎて鼻水垂らしながら読み切りました。何だこの2人 面倒いわ(>_<)やっとかよ(^_^) (2021年5月24日 9時) (レス) id: 2a65575bc9 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 完結お疲れ様でした。と、櫻井君バージョンありがとうございます。すっごくスッキリしました。まだまだ作品を書いて頂けるようでとても楽しみです(*´∀｀) (2021年3月26日 0時) (レス) id: 96f199fab2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年3月2日 7時
