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「……ああそれは勿論、Aの性格から言って嫌です！」
「ですよね！わかってますね！さすが櫻井くん！」
「あはは！」
二人でしばし笑い合ってついつい和んだ。
Aが圭太のことなかなか切れなかった理由を垣間見た気がする。
なんか可愛いやつ、というか。
「あの、さっきから何回も電話してすみませんでした」
「あ、はい、いえいえ」
「Aにも宜しく伝えて下さい」
「わざわざご連絡ありがとうございました」
「また機会があれば……櫻井くんに会いたいです、ご挨拶させてください」
「はい、では。またそんな偶然があれば」
「では、失礼します……」
「はい、失礼します」
通話を切って、ふー、と息を吐いた。
「……なんか……盛り上がってた……なんの話？」
「圭太良いやつじゃん」
「……は？」
「まぁ、そうだよなぁ、じゃなきゃ12年も付き合わないか」
「圭太何言ったの？」
「や、まず名乗ったら、櫻井くんですか、噂はかねがね、みたいなこと言われた。お前俺のこと話してたんだ」
「一番仲のいい同期だよって言ってある」
コーヒー飲みながら話そう。
立ち上がってお湯を準備したらAが、今度は私がやる、って言って近くに来た。
「コーヒーはここ、フィルターはここに入れてる、ミルクと砂糖はこの棚」
「コーヒーはこの棚で、他のコーヒーのセットはここね、了解。ドリッパーとかはいつもここ？」
「うん、ここにおいたまま」
Aが物の配置まで覚えようとしてて苦笑した。つい出来心で、彼女みたいに扱ってみる。
「今度から早起きしたほうがコーヒー淹れる係にしよっか」
「……」
「とか言ってみたり……」
「うん！また泊まっていい？」
Aが嬉しそうにそう言った。
シンジラレナイ。
「お前ほんと残酷な奴だな、まあいいけど」
「あの、櫻井くん」
「あ、そうそう、で、続きなんだけど」
「うん」
圭太の話を続けようとしたらAが何か言葉を飲み込んだ。
気になったけど続ける。
「電話の向こうで明らかに泣いてたのかな、鼻すすってるし吐息が完全に泣いてるっぽくて動揺した」
「泣いてた？また？もー……」
「あ、そんな感じなんだ」
「うん……で？」
話しながらコーヒーのフィルターをドリッパーに突っ込もうとしたらAが俺の手からフィルターを取り上げる。
Aがフィルターを折り返してドリッパーにきっちり収まるようにセットした。
俺が入れたコーヒー粉もトントンと叩いて水平にした。
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みい(プロフ) - 素敵なお話をありがとうございます。翔くん視点のお話も、とっても大好きです。他の作品も読ませていただいていますが、そちらも楽しみです！1ファンとして、応援しています。 (2021年8月23日 3時) (
レス) id: d3369a3b66 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - ありがとうございます。 凄く良かった。また 次回作 楽しみにしてます(^ ^) (2021年5月24日 9時) (レス) id: 2a65575bc9 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - 大野さんや にのが、やっとか。て思ったのホントその通り過ぎて。あの日すぐに指輪買いに行ったのも彼女は要らない急がないって言うてもホントは凄く嬉しいはずやし 翔くんもそんな彼女を見るの幸せやったやろなぁー て ニヤニヤして読み終わりました ありがとう。 (2021年5月24日 9時) (レス) id: 2a65575bc9 (このIDを非表示/違反報告)
すりおろし梨。(プロフ) - 彼女視点と翔くん視点。Iページづつ 同時に一気に読みました。あちこち2人の行き違いで泣きそうになり 後半切なすぎてもどかし過ぎて やっぱり切なすぎて鼻水垂らしながら読み切りました。何だこの2人 面倒いわ(>_<)やっとかよ(^_^) (2021年5月24日 9時) (レス) id: 2a65575bc9 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 完結お疲れ様でした。と、櫻井君バージョンありがとうございます。すっごくスッキリしました。まだまだ作品を書いて頂けるようでとても楽しみです(*´∀｀) (2021年3月26日 0時) (レス) id: 96f199fab2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年3月2日 7時
