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「この俺が、好きでもない女とそんな雰囲気になると思った？俺の危機回避能力なめんなよ」
「……おっしゃるとおり……」
「何年俺と付き合ってんだ」
「ですね……」
「A最近おかしいよ？情緒不安定すぎるだろ、しっかりしなさい」
「完全に……気が動転して……冷静さを欠いておりました私……」
「うん。圭太と別れて不安定なのかと思ったらそういうわけでもなさそうだし。やっぱ俺のせいかな、ごめん」
櫻井くんが、申し訳なさそうに頭を下げた。
そりゃそうだよ。
私が櫻井くんのこと、死ぬほど好きだってこと櫻井くんは多分まだ知らない……！
大好きなことは知ってるはず。
でもその大好きは、友情でしかないと伝えてしまってる。
いまさっきも、数少ない友達だから大事みたいなこと伝えたよ。ほんのついさっきだよ。
膝を抱えたまま顔が上げられない。
櫻井くんの顔見れない！
「どうしよ……」
「なにが？」
「どうしたらいいんだろう」
「ん？」
「私とんでもないことしちゃってる……」
「俺とのことだよな、謝って済むことじゃないけど、ほんとごめん」
櫻井くんが謝れば謝るほどドツボにはまっていく気になる。
「Aが俺のこと拒めないことわかっててあんなことして本当に反省してる、悪かった」
「……」
「一瞬、友達にしか見えない理由は俺に彼女いるからなのかなぁとか期待したけど」
「……」
「今さっき、数少ない友達だから俺のこと大事って宣言されちゃったしね、ちゃんと理解したからもう安心していいよ」
「……」
「大丈夫！彼女と別れたからと言って責任取って俺と付き合えみたいなこと俺が言うと思う？断れないAにそんなこと言えない」
「……」
「心配すんなよ！モテんだよこれでも！彼女には悪いことしたと思ってるから、俺もしばらく女いらないけど」
櫻井くんがちょっと寂しそうに笑った。
「別れたくないって泣かれなかったの？」
私今それを聞いてる場合じゃない。
けど気になる。
「あー、圭太とAが上手く行ってないって知ったとき俺ちょっと嬉しかったんだよ」
「……」
「他に気になる子がいるってまずいよな、って思って……結婚は一旦保留にしてほしいって彼女に言ったら、今すぐ結婚決めてくれないなら別れる！とか言われて」
「……それ背水の陣だったんじゃ」
「そうかも」
櫻井くんが悲しそうに笑った。
「けど、死ぬまで一緒にいたいのはこの子じゃないって……ずっと違和感あったから。別れてスッキリした」
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みい(プロフ) - よしのさんの書くお話、雰囲気というか、世界観というか、とにかく大好きです。どっぷりと感情移入しながら一気に読み切ってしまいました。続きもこれから読むのが楽しみです！ (2021年8月23日 1時) (
レス) id: d3369a3b66 (このIDを非表示/違反報告)
もここ*(プロフ) - 続きが気になって、イッキ読み。よしのさんのお話読めてしあわせ。よしのさんの描く女の子のようになりたいと、いつも思います。憧れです。続きも楽しみにしています( *´艸`) (2021年3月3日 1時) (レス) id: b403a3e65f (このIDを非表示/違反報告)
SUU(プロフ) - 無の証明大好きですが、新しいお話もめちゃくちゃ良かったです。最高でした！よしのさんのお話を読んでいると、指先まで甘く痺れてくるような不思議な感覚のせつなさが伝わってくるんですよね。わかりにくくてすみません。これからもずっとファンです。 (2021年2月13日 13時) (レス) id: 3781250d3f (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 翔くんのお話が好きです！そして、ヤンデレだと興奮します。つまり、翔くんのヤンデレが見たいです。バッドエンドで！w (2021年2月12日 1時) (レス) id: 9047bc9b5d (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - はぁ〜面白かった(*´-`)もうね、くっつく事はわかってました。職場の皆様と同じです(*´∀｀)ただ、違うのは経過を知れると言う喜びですよね。現実には当人同士にしか知り得ない事なので楽しませて頂きました。よしのさん、本当にいつも作品を産んでくれてありがとう。 (2021年2月11日 0時) (レス) id: 96f199fab2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年2月2日 7時
