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松本さんが言葉を切ったらラインが来た。
『看護師とミラーくんはどのパターンだろう』
櫻井さんのメッセージに皆がちょっと考えた。
『敢えて言うなら４』
二宮さんが答える。
『にしては詰めが甘くない？
脅かしてやろうというやる気を感じない。
やるならもっと怖がらせるはず……？』
たしかに。私もそれを言いたかった。
『じゃあ１？』
大野さんが聞いてる。
『それなら尚更おかしい。
死んだ自覚ない奴が旧館にいるか？』
櫻井さんの返事がすぐ届いた。
『パターン2の誰かに心残りある場合なら
鏡越しに執拗に見つめてくるはずが無いよね
そんな暇あったら大切な人を見るもん』
私の送ったメッセージをみんなが読んでうんうんと頷く。
『じゃあ迷子？』
相葉さんの質問。
『迷子なら昨日大野さんが来た瞬間
やっと門みつけた！って
喜んで出てくるはず』
櫻井さんのメッセージが届いて皆がうーん、と考え込む。
「お茶おかわりどこー？」
二宮さんが声を出して、相葉さんがはいどうぞーってペットボトルを渡した。
「例えばなんだけどさ」
櫻井さんが声を出した。
皆が顔を見る。
「ホラー映画とかでよくある、鏡越しに人の気配があった場合の次の展開ってどう？」
「あれだよね、後ろ後ろ！ってやつ」
ふふふって相葉さんが笑う。
二宮さんがニヤニヤしながら話し出す。
「後ろに妙な影。振り返る登場人物。気のせいか、とホッとしてまた鏡を見たら真後ろに怖い顔した霊が登場人物を睨んでる」
「怖」
櫻井さんが恐怖におののくように目を見開いてる。
「ぎゃー！って叫んで、慌てて振り向いたら誰もいない。……辺りを見渡す。あれ？さっきのは気のせいだった……？」
「……」
ゴクリ。誰かの息を呑む音。
二宮さんの表現力がちょっとやだ。
「釈然としないまま、パーティに行くためのネックレスをつけようともう一度鏡を見たら」
「……」
「バアッ！と鏡の中から例が睨んでんだよね」
バア！って声で飛び上がる松本さんと櫻井さん。
「やめろよー！」
「やめろってー！」
「……って話をさっきAとしてた。俺らにそんくらいやってくれないと霊として認めないんだってA」
櫻井さんと目があった。
……なんだ同じこと考えてたんじゃん。
「もし大野さんとニノにそういうことしようとしても近づけないから無理だな」
松本さんが苦笑いしながら言う。
大野さんが、なぁんだつまんないって呟いた。
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みつき - この章はにのと主人公ちゃんの絡みが好きなんです！これ読みたさにもう何度読んだことか！！ (2020年8月8日 7時) (
レス) id: 6d571bc65d (このIDを非表示/違反報告)
みに - こんにちは！もう無の証明4周目です！このお話本当に大好きで続編やビハインドストーリーも希望します！名前のところがAと表示されて変換出来ない状態なのでお知らせに参りました。お直ししていただけると嬉しいです。 (2020年6月2日 15時) (レス) id: 5d98a5a6f1 (このIDを非表示/違反報告)
nyaruru(プロフ) - 楽しみ過ぎてなかなか読み進めれなかったです。更新待ってました！と喜んでいたら、むか〜し高校生くらいのときに不思議だった話が出てきてびっくり！色の見え方や聞こえ方の話です。家族に話してみても共感されなくって、まさかここで出会えるとは感動しました (2019年11月8日 4時) (レス) id: d437e89628 (このIDを非表示/違反報告)
Chisa(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！ (2019年11月4日 4時) (レス) id: 660ab80a22 (このIDを非表示/違反報告)
ぱん(プロフ) - もう本当すごいです。情景がありありと浮かぶし、実写化してほしい。 (2019年11月2日 20時) (レス) id: 3159ad2d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年6月19日 17時
