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夕方になって、6時半だね、そろそろ帰る？って櫻井くんが言った。
帰りたくないな。
私がそう思ってたら、櫻井くんが、家まで送るよ、って言ってくれた。
「いいの？」
「うん」
雨あがりの、キラキラした道。
踊りたいな、なんてふと思って、そんな自分に笑ったら櫻井くんが、ん？って言った。
「踊りたいなーと思って」
「いいよ？」
「え、いいの？」
「いいよ、見せてよ」
「やっぱり、やめとくよ！恥ずかしい」
鼻歌を歌いながら櫻井くんの顔を見たら、ふふふ、って笑ってくれた。
よかった。引かれてない。
あっという間に家の前について、櫻井くんにここだよ、って言ってたら、櫻井くんが家を見上げて、ガッコから近え！って笑った。
「いいでしょ」
「うらやましい」
「泊まる？」
「んでだよ！」
櫻井くんが笑って、じゃあな、って。
走っていく後ろ姿をずっと見送ってたら、途中でくるん、と振り返った。
ばいばーい！って手を振ってたら、櫻井くんもブンブン手を振った。
嬉しい。幸せ。
家に帰ってから、今日はありがとう！ってラインを送ったら、櫻井くんも、また今度ね、ってラインの返事がきた。
これって付き合おうって言ってないだけで、付き合ってるみたいな感じじゃない？
なんだかとっても幸せ。
その後。
夏休中の月曜と水曜はもう雨が降らずに、新学期になった。
櫻井くんから、時々ラインが来たけど、会おうってことにはならなくて、少し残念に思ってたから、新学期が嬉しい。
やっと会える！
新学期が始まって、櫻井くんに会ったら櫻井くんは私の方を見て、デレ、って笑った。
ねぇ。私達、ちょっといい雰囲気かも。
そういうのは二宮くんにもバレて、ふーん、って顔された。
放課後。
櫻井くんが『じゃあ俺部活行く』って私に報告してくれて『いってらっしゃい！』って手を振って、新婚さんかな？って二宮くんにからかわれた。
「違うもん！そんなんじゃないもん！」
「ムキになんなくていいよ」
「だから！違うもん！」
「まだ？」
「まだとかじゃなくて！」
私が必死に二宮くんに否定してたら櫻井くんが振り向いて、何か言いたそうにしてたけど、苦笑して部活に向かう。
「そこまで否定したら翔ちゃん可哀想よ」
「逆だよ！櫻井くんが可哀想！私なんかが奥さんみたいな風にからかわれるの可哀想！」
「どうして？」
「だって櫻井くんだよ？お姉ちゃんみたいに美人で完璧な人がお似合いだよ」
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はな(プロフ) - この作品でよしのさんと出会い最近も読み返し泣いて胸キュンして大好きな作品です！続編はないとの事、、戯言ですがもし、もしも気が向けば少しだけでも二人のその後の世界覗けたら嬉しかったり、、我儘言いましたが今年もよしのさんの作品読めるの幸せです！ (2020年8月31日 20時) (
レス) id: c8836e9fa0 (このIDを非表示/違反報告)
空。(プロフ) - 姉は居ないのですが、唯一頑張っていたバレエを高校受験を機に離れてしまって今自分には何ができるんだろうとか、もう自分の存在事態が嫌いって思うことが夢主と被りすぎてて涙止まりません。勝手ですがありがとうございます。 (2019年1月17日 22時) (レス) id: 1f83f5eb6f (このIDを非表示/違反報告)
しょー(プロフ) - 私も姉がなんでもできて比べられているので感情移入が半端ないです (2019年1月6日 15時) (レス) id: 0cc5b4bdf5 (このIDを非表示/違反報告)
バンビみん(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく読ませていただいてます。毎回内容が設定など素敵でよしのさんの作品に引き込まれます。読むたびに胸がヒリヒリしながら読んでます。笑笑 これからも更新頑張ってください！ (2019年1月6日 2時) (レス) id: 2f337fdee2 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - 胸がギュッとなって、まとめて初めから読み直してまた泣いて。あーせつない。よしのさんのお話、今年も読めるのを楽しみにしてます。 (2019年1月4日 11時) (レス) id: ad777ddf20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年12月20日 17時
