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「おばーちゃん！ありがと！」
帰ろうとしたら、おばあちゃんが台所から出てきた。
「えー、晩御飯は？」
「え、家で食べるよ？」
「ママに連絡したよ？Aは今日うちで食べるって」
「え、なんて言ってた？」
「はーい、って。お姉ちゃん遅いし、パパも遅いし、ママもそれに合わせるから助かりますって言ってたよ」
「……じゃあ、食べていく。今日何？」
「アジの塩焼きと豚汁とほうれん草のおひたし」
「わー！やった！見てていい？」
「はーい」
横でご飯を作ってるのを見て、手伝ってたら、おばあちゃんが私のご機嫌に気づいた。
「……ご機嫌……」
「実はさっき櫻井くんと、勉強する約束したの！」
「あらら！」
「多分、ガチの勉強だけどー、本当にお勉強だけどー……」
「仲良くなれたらいいね」
「うん！」
おばあちゃんのお手伝いをして、おじいちゃんと三人でご飯を食べて。
片付けを手伝って、家に帰った。
「ただいま」
「おかえり」
お母さんがテレビ見てる。
「おねーちゃんは？」
「塾だよ、何食べた？」
「アジの塩焼きと豚汁とおひたし」
「いいなーお母さんの豚汁美味しいんだよねぇ……いいなー」
「ふふふー」
「テスト勉強しなさいよ？」
「はーい！勉強してくる！」
「あら！めずらしい！」
「英語する！」
「あら！雪降るのかな！」
「もうすぐ夏休みなのに？」
お母さんと笑いあってたらお父さんが帰ってきた。
「Aが勉強するってお父さん、雪降るよ！」
「お！それは槍が降るな！」
「なによもー！」
時間差で、お姉ちゃんも帰ってくる。
「ただいま」
私達三人があはは！って笑い合ってるのを見て、お姉ちゃんが首を傾げた。
「お姉ちゃんおかえり！」
「……今日一緒に居た子、サッカー部？」
お姉ちゃんが珍しく私に話しかけてきた。
「うん、サッカー部だよ！……知ってるの？」
「うん、ちょっと」
「……イケメンでしょ？」
「そうね、イケメンだったね。二人とも」
「どっちが好み？」
「あー、サッカー部の子かな」
「え……櫻井くんもお姉ちゃん好みだって……」
「そうなの？あは、よろしくお伝えください」
お姉ちゃんがおっとり笑いながらダイニングに座った。
「……告白されたら……前向きに考えてあげてね」
「そうね。晩御飯何？」
お姉ちゃん、全部持ってるのに櫻井くんまで取らないで。
なんてことは言えない。
だって、櫻井くんは私のものじゃない。
泣きたいのをぐっと我慢した。
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はな(プロフ) - この作品でよしのさんと出会い最近も読み返し泣いて胸キュンして大好きな作品です！続編はないとの事、、戯言ですがもし、もしも気が向けば少しだけでも二人のその後の世界覗けたら嬉しかったり、、我儘言いましたが今年もよしのさんの作品読めるの幸せです！ (2020年8月31日 20時) (
レス) id: c8836e9fa0 (このIDを非表示/違反報告)
空。(プロフ) - 姉は居ないのですが、唯一頑張っていたバレエを高校受験を機に離れてしまって今自分には何ができるんだろうとか、もう自分の存在事態が嫌いって思うことが夢主と被りすぎてて涙止まりません。勝手ですがありがとうございます。 (2019年1月17日 22時) (レス) id: 1f83f5eb6f (このIDを非表示/違反報告)
しょー(プロフ) - 私も姉がなんでもできて比べられているので感情移入が半端ないです (2019年1月6日 15時) (レス) id: 0cc5b4bdf5 (このIDを非表示/違反報告)
バンビみん(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく読ませていただいてます。毎回内容が設定など素敵でよしのさんの作品に引き込まれます。読むたびに胸がヒリヒリしながら読んでます。笑笑 これからも更新頑張ってください！ (2019年1月6日 2時) (レス) id: 2f337fdee2 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - 胸がギュッとなって、まとめて初めから読み直してまた泣いて。あーせつない。よしのさんのお話、今年も読めるのを楽しみにしてます。 (2019年1月4日 11時) (レス) id: ad777ddf20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年12月20日 17時
