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月曜日。
朝、やっぱり20分に着くように学校に行って、なんとなくサッカー部の部室の方に目を向ける。
櫻井くんがいた。
なるほど、朝練終わって部室の前で私のことが見えてたのね。
お姉ちゃんのことは、朝練中に見てるんだ。
何だろうこの敗北感。
サッカーの練習中に美しい少年が密かに見つめる、清楚な美少女。
みたいな？
映画のワンシーンみたいじゃん。
私の方には美しさがないというか。
周りに人いっぱいいて騒がしいし。
なんとなくしょんぼりしてたら後ろから急に肩をポンポンと叩く手。
振り返ったら二宮くん。
「今日はよろしくね、ありがとうね」
「え、なんか素直で怖い！」
「可愛いねぇ、いい子だねぇAはー」
「えー！」
「あ、お荷物持ちましょうか？」
「なにー！こわー！」
「古典、ノート提出させるなんて知ってたら寝なかったのにね？」
「ノート提出しなくても寝ちゃだめよ」
「たいくのあと寝ないって体力あるー」
「まぁねー、こう見えて筋肉バキバキよ」
「まぁじで」
「背筋やばいよ、腰触ってもいいよ」
「いいの？…………ナニコレ固ぇ！」
「腹筋も触っていいよ」
「お腹触っていいの？」
「いいよ、触られ慣れてる」
「どういう意味よ！」
ちょうど二宮くんが私のお腹触ってるとき、後ろから櫻井くんが走ってきた。
「え、なにやってんの！」
「お腹の子がね、中であばれてるって」
二宮くんがまた変なこと言った！
「お腹の中にはお味噌汁とおにぎりしか入ってないよ」
「あはは！」
二宮くんが私の肩に、肩をぽんとぶつけてきた。
二宮くん距離感おかしい。
まぁいいけど。
「……仲いいな」
櫻井くんが苦笑いした。
「仲良くないよこんなの、やだやだ」
二宮くんが馬鹿にしたみたいに言った！
「ノート……」
「あ、嘘です、A様」
「俺仲介せずに直接借りりゃ良かったのに」
櫻井くんが二宮くんにそう言った。
「だって俺Aのライン知らないもん」
「そんな仲いいなら交換しろよ」
「なんでAなんかに教えなきゃなんないの！勿体ない」
「私だってやだよ！好きな人にしか教えないもん！」
「……え？」
櫻井くんが戸惑ったような顔をした。
「あ、嫌な奴には教えないもんってこと！」
「そういう意味か、……なんだ」
櫻井くんがはは、って笑って教室に入っていく。
「あーあ、言い直しちゃって馬鹿だねー」
二宮くんが小声で言ってきた。
だって、困るでしょ？
私なんかに好きになられても。
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はな(プロフ) - この作品でよしのさんと出会い最近も読み返し泣いて胸キュンして大好きな作品です！続編はないとの事、、戯言ですがもし、もしも気が向けば少しだけでも二人のその後の世界覗けたら嬉しかったり、、我儘言いましたが今年もよしのさんの作品読めるの幸せです！ (2020年8月31日 20時) (
レス) id: c8836e9fa0 (このIDを非表示/違反報告)
空。(プロフ) - 姉は居ないのですが、唯一頑張っていたバレエを高校受験を機に離れてしまって今自分には何ができるんだろうとか、もう自分の存在事態が嫌いって思うことが夢主と被りすぎてて涙止まりません。勝手ですがありがとうございます。 (2019年1月17日 22時) (レス) id: 1f83f5eb6f (このIDを非表示/違反報告)
しょー(プロフ) - 私も姉がなんでもできて比べられているので感情移入が半端ないです (2019年1月6日 15時) (レス) id: 0cc5b4bdf5 (このIDを非表示/違反報告)
バンビみん(プロフ) - 初めまして、いつも楽しく読ませていただいてます。毎回内容が設定など素敵でよしのさんの作品に引き込まれます。読むたびに胸がヒリヒリしながら読んでます。笑笑 これからも更新頑張ってください！ (2019年1月6日 2時) (レス) id: 2f337fdee2 (このIDを非表示/違反報告)
りんこ(プロフ) - 胸がギュッとなって、まとめて初めから読み直してまた泣いて。あーせつない。よしのさんのお話、今年も読めるのを楽しみにしてます。 (2019年1月4日 11時) (レス) id: ad777ddf20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年12月20日 17時
