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二人で並んで帰る道。
車道側にいちいち体を入れ替えて歩いてくれる。
前からタバコを吸いながら歩いてくる人とか、自転車が走ってきたら、私の前にすっと立つ。
後ろから人の気配がしたら、私に前を歩かせる。
行きは気づかなかった先輩の優しさに、これ、妹じゃなかったら、勘違いするとこだよね、なんて、苦笑い。
守られる気持ちよさに思わずぽーっとなる。
先輩の彼女はこんな感じで守られてるんだな、いいなあ。
しばらく歩いたあと、思い切って聞いてみた。
「先輩彼女いるの？」
「うーん、いるような、いないような……」
「……え？何その言い方」
「お互い遊びって割り切ってるのはいる」
呆然。
意味わかんない！
「まるで……不倫してる男みたいな……」
「俺はフリーなの。けど女には本命がいて」
「……は？」
「そういうのが何人かいる」
意味わかんない。
「そんな女の人ダメだよ……」
「……」
「彼氏いるのに他の男の人もって思うような女の人、ダメだよ先輩」
「そういうお兄ちゃん嫌？」
「……女の人が、嫌なの。先輩のことを好きで好きで仕方ない、って人を選んでよ」
「……わかった。じゃあ別れる」
え、あっさり。
「……え？」
「お前が嫌なことはしない」
「……」
「ルール、決めよ」
先輩が、私を見下ろした。
「Aがヤダってことはしない、約束」
「例えば、お家に女の人連れ込んだりしないでね、とか？」
「うん。わかった、連れ込まない」
「それと私の部屋に入らないでね」
「それは当然でしょ」
「あと！一緒に住んでるってこと、学校では、なるべく内緒にしててほしい」
「……どうして？」
「……」
先輩のファンの子に何言われるか。
「お友達には仕方ないとしても……」
「潤くん？」
「それ、忘れてよ……」
「それだけは無理だー」
先輩がぷくくく！って口を押さえて笑った。
「いいじゃん、見る目あるよお前！高嶺の花だけどね！」
「……うー」
「潤くん、まだ彼女と別れたばっかりでさ、別れた理由も受験とか、そういうなんつーの？それホントの理由じゃないよね？みたいなさ」
先輩がなんだか楽しそうに空を見上げた。
「お前みたいなバカ相手にしたら元気出るかもね！協力はしないけど、まぁ邪魔はしないであげよっかなー」
「邪魔？」
「あ、でも今後、変な男連れてきたら追い返すからね？」
先輩がふふーんって笑って玄関に入っていく。
お兄ちゃんって。
悪くないかも。
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なるちゃん(プロフ) - うわーん！ 涙涙、、、 カズくんがお兄ちゃんでよかった！！ (2018年1月29日 10時) (
レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
こずえ(プロフ) - こんばんは。いつも読ませて頂いてます。年の近い兄ってこんな感じなのかなって想像しながら読んでます笑 冷たくしてしまうお兄ちゃん…素直じゃないですね〜 これからどうなるのか楽しみです！ (2016年5月13日 23時) (レス) id: bf5dbd1af4 (このIDを非表示/違反報告)
るこ(プロフ) - こんにちは♪お兄ちゃんたらっ///本当に素直じゃないんだからと、悶ております♪今度はいつ、甘やかしてくれるのかしらん♪ (2016年5月13日 14時) (レス) id: c20acea42a (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - お兄ちゃんのバカ！でも好きで好きで死にそうです。今日はどんなウィンクで殺しに来るのかと♪(´ε｀ ) (2016年5月13日 13時) (レス) id: e385bf4ae4 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - 我のアホな行動、言動にズドーンと堕ちてた、けど、やっぱり読みたくなってしまう…(T＿T)ｼｭｰﾝ (2016年5月13日 13時) (レス) id: 76d9f58a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年4月22日 14時
