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「奨学金借りてね、返すつもりではいるよ、もちろん。だけどね、かーちゃんを守ってくれるって言葉はね、美味しい話なんだ」
「うん」
「お金お金って血眼になってさ？バイト頑張りすぎて、例えばホストとかになっちゃったりして、寝不足で学業疎かになるのもね」
「うん、うん、それはダメ」
「かーちゃんとふたり人生の敗北者になっちゃうのかなぁって不安は、断ち切れるわけよ。自分ひとり敗北者になるならともかくさぁ、道連れはね？」
二宮先輩がコンビニにふらーっと入っていった。
カゴを手に持って、くるん、と振り返って、私がちゃんとついてきてるかなぁって顔をした。
「お前の未来設計図、どうだったの」
「うん、……大学行って、OLになって、結婚して近所に住んで、お父さんが寂しくないように……、まぁそんな感じ」
「父子家庭だとちょっと余裕あるよね」
二宮先輩がふふ、って笑いながらスナック菓子をカゴにポイ、と入れた。
「でも家のことしながら受験勉強？周りが遊んでるのに家のことしながら女子大生、んでOLになっても家のこと気にしながら合コン」
「それは覚悟してたもん」
「いい子だね、Aは」
二宮先輩が私の頭をなでなでしてきて、ビクッ！となった。
「わ！」
「お！ん？」
慌てて手をぱっと広げる二宮先輩。
「びっくり……」
「彼氏いない歴17年だなこれは!」
「まだ16年……」
「松本くんが彼氏になったらいいのにねぇ！」
あわわ。今日のこと思い出した！
最悪だ！
一生言われる！
「……」
「松本くんってさ、たまーに相葉くんとかと一緒にうち泊まったりするんだよね？」
「……え」
「なんだっけ？えっと……一緒にお茶でも？とか書いてたな、そんなの簡単だよ、俺と兄妹になったら晩飯も朝食も一緒だよ！」
「手紙、盗み見したのっ？」
「ちがーう、見えたの！」
「ひど！」
背中を叩こうとしたら、くるーんとターンして私の頭をぱこん、と叩いた。
「わ！」
「前向きに検討してよ？一年だけ我慢してくれたら、俺出てくから、ね？」
「出て行く？」
「大学は寮のあるとこいくよ。お前もヤダでしょ？血の繋がらない年の近い男が傍にいるの」
「……うん」
「俺もヤダもん。もっと可愛い妹なら大歓迎だし間違い起こしそうだけどお前じゃねぇ」
ぐぬぬぬぬ！
「私だって！どうせなら松本先輩とか、相葉先輩とか！櫻井先輩でも大野先輩でもよかったのによりによってこの人！」
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なるちゃん(プロフ) - うわーん！ 涙涙、、、 カズくんがお兄ちゃんでよかった！！ (2018年1月29日 10時) (
レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
こずえ(プロフ) - こんばんは。いつも読ませて頂いてます。年の近い兄ってこんな感じなのかなって想像しながら読んでます笑 冷たくしてしまうお兄ちゃん…素直じゃないですね〜 これからどうなるのか楽しみです！ (2016年5月13日 23時) (レス) id: bf5dbd1af4 (このIDを非表示/違反報告)
るこ(プロフ) - こんにちは♪お兄ちゃんたらっ///本当に素直じゃないんだからと、悶ております♪今度はいつ、甘やかしてくれるのかしらん♪ (2016年5月13日 14時) (レス) id: c20acea42a (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - お兄ちゃんのバカ！でも好きで好きで死にそうです。今日はどんなウィンクで殺しに来るのかと♪(´ε｀ ) (2016年5月13日 13時) (レス) id: e385bf4ae4 (このIDを非表示/違反報告)
ebi信号(プロフ) - 我のアホな行動、言動にズドーンと堕ちてた、けど、やっぱり読みたくなってしまう…(T＿T)ｼｭｰﾝ (2016年5月13日 13時) (レス) id: 76d9f58a12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年4月22日 14時
