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「うっそだー！」
「ほっんとー！」
なんでこんな普通に喋ってるの私。
誰か！誰か！私達の動画を撮っていてくれませんか！金なら払う！
「相葉ちゃん、いこー」
相葉くんの友人が、帰っていこうとしてる！
ああ、もうお別れなんだ！
ああ、一時の癒やしをありがとう。
私の目が本気でうるうるしてるのを見て、相葉くんが首を傾げた。
「眠いんならもう帰ったほうがいいよ？遅いし送るよ、いいよね？」
相葉くんがお友達にそう言った。
……ちょちょちょ、ちょっと待って！
「ほら、お友達も！」
相葉くんがニコニコ笑う。
気づいたら、相葉くんのお友達の車に私達は乗せられていた。
「すみません……駅まで……おねがいします」
「駅まででいいの？」
「もちろんです！」
ももちゃんと私達は降って湧いたような幸運に気絶寸前で。
前の二人が何か話してる！
明日は何時から？とか、
じゃあ家寄る？とか。
聞き耳を立てたり、美しい横顔が街の光に照らされてるところとか見てたら、もうもうもう！
だいすき！
くるん！
相葉くんが振りむいた。
「わ！」
「すみません！ガン見してました！かっこよくて！」
もう会えないと思ったら心の叫びがつい。
「ええー！まじー」
「すみません……」
「いやいやいや、こっちこそ、ありがと」
「……」
「無理矢理連れ帰っちゃってごめんね」
相葉くんが、綺麗な笑顔を見せた。
「あの中に置いて帰っちゃうの、ちょっとね……皆狙ってたよ、二人のこと」
「……」
「二人共フリーだってこと、バラしちゃった責任もあるしね……」
「すみません……」
乗り換えが丁度いい駅まで送ってもらって、ありがとうございましたって何回も頭を下げて見えなくなるまで手を振って、
ももちゃんと二人で目を合わせた。
「……奇跡だな！」
「な！」
「これは夢だな！期待しちゃダメだわよA！」
「勿論だよベイベ」
とか妙なテンションで家に帰ってお風呂入ってぐーすか寝て、目が覚めたら、相葉くんからラインが届いていた。
「うっそ！」
なんだろう、この変なスタンプ。
しかも2時半とかなんでこんな夜中に。
でも、一応ラインのID聞いたから、何か送ってあげようかな、っていうサービス精神かな。
スタンプで返事することにした。
おはようございます。的なやつ。
可愛いやつ。
友達にはシュール極まりない変な奴しか送らないのに、私サイッテー！ただし、今の気分はサイッコー！
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年7月31日 19時
