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……なぜ来ていきなりシャワー浴びてんだ私。
とかはもう考えない。
いまから美味しく召し上がっていただくことだけを考えればよろしい、わたし。
相葉くんがそんなに緑にこだわってたんなら今後買う下着はほっとんどミントグリーンとかになるんだろうな、とか想像したり、
家からシャンプーリンス、ボディソープを持ってくるくらいひとんちの風呂に入る気満々、
とか私は変態か。
シャワーから出て髪を乾かして、どうもすみません、といいながら部屋に戻ったら相葉くんがビール片手にテレビを見ながらぼー、っとしてた。
「……どうかした？」
「ん？いや、……あ！すっぴんだ！」
「鏡見て化粧ドロドロの顔を見られてたと思ったら泣きたくなったよ、こっちのが断然マシ」
「ふふ。なんか飲む？」
「喉乾いちゃった……」
「なにのむ？」
「お水ください」
相葉くんが立ち上がって、キッチンで私にはい、ってお水をくれた。
「いただきまーす」
立ったまま仁王立ちでお水をごくごく飲んで、ぷはーっ、て息を吐いたら、相葉くんが私を後から私をふわって、抱き寄せた。
「わ！」
「……ん？あれ？」
「ん？」
「俺の匂いじゃない」
私の髪に頬をすり寄せてる感覚に、膝の力が抜けそう。
「いつものやつじゃないと肌がカッサカサになるんだよ！」
「カサカサも大変だね」
「そうなのー」
ふふ、って笑いながら、わたしの髪をかきあげて、くんくんした。
そのまま、鼻を私の耳の後ろにくっつけた。
くすぐったい。
「相葉く……」
唇が。
わたしの首筋を、食んだ。
「くすぐった……」
脇腹から手が、さしこまれて、お腹をするっと撫でられて、ひ！って、小さい悲鳴が出た。
ふふ、って笑ってる声とか、いつもよりちょっと色気いっぱい出てる相葉くんに、頭がぼおっとしてくる。
ドキン、ドキンって心臓がうるさい。
「あっち、行く？」
「……ん」
「緑か、確認、しなきゃ」
かすれた声で相葉くんがそうつぶやいて、頭がくらくらした。
振り返ったら、相葉くんが困った顔をしてて、ぎゅーって抱きついたら、ドキンドキンって、心臓の音が聞こえた。
相葉くんも、ドキドキしてるんだ、困った顔してるのも、好きすぎて苦しいときの私と一緒なのかな。
そう思ったらなんだかキリリ、って胸が、痛くなった。
「だいすき」
思わずそう言ったら、相葉くんが、ホッとしたみたいに、あは、って笑った。
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年7月31日 19時
