23、元カノ ページ23
「あの、すみません」
二宮くんに気を取られてたら、背後から声がした。
「ほら、出番！受付！」
「えっ！」
相葉くんが私の背中をポンと叩く。
「はいっ！」
音楽室の扉を開いたら、めっちゃくちゃ可愛い女の子が、私の顔を見てビクッとした。
「すみません……」
「あ、ただいま女子の入部は受け付けていないと言われるように……」
そこまで言ったら、相葉くんが遮った。
「あ！ニノ？待ってね、ニノー！」
相葉くんが中に向かって声を張り上げた。
「んー？……あ」
二宮くんが、困ったみたいな顔をした。
私をふ、と見て、ちょっと首を傾げた。
「あれ？どういうこと？」
「……ん？」
「この展開、何？」
「え？」
二宮くんが、もう一度、え？と言って、彼女を見て、私を見た。
「え？意味わかんない、どっちが正しいの？正しい選択肢はどっち？」
「……ん？」
「え？どっち選ぶのが正解？」
「何言って……」
「あとで、また」
二宮くんが音楽室から出て行って、相葉くんがクッソー！と、言った。
「あの雰囲気は、ぜっっったい！寄り戻すよね？松潤は恋してるしーニノは寄り戻すしー翔ちゃんは大学に入るまでは彼女作らないし」
「……」
「部長は？」
「りゅーがくしてブロンドで巨乳で青い目の彼女作るから今はいらない」
大野くんが真顔で言った。呆然。
「今の子は誰なの？」
「ニノの元カノだよー」
相葉くんが、やれやれ、って顔して、下唇を突き出した。
今の女の子。
すっごい可愛かったよね？
すっごいすっごい可愛かったよね？
自分を鏡でみるの嫌になるレベルの。
「もしかして、好き同士なのに別れたって言ってたあの子？」
「あ、そーそー！」
あれ？ちょっと泣きたい。
「みんなずるい……私も恋したい……」
「してるじゃんー！二次元の彼」
「……そうだった」
「ウソウソ。ホントは全然興味ないんでしょ？教室で聞いてたよ？オケ部の子に囲まれててさぁ、場合によっては助けなきゃって思って」
「……」
「二次元で片付けて上手いなーって思ってた」
ああ、相葉くん、二次元の彼、とかそうやってからかうことで私を守ってくれてたんだ。
天然なフリしてるけど、ほんとは人の心に敏感で繊細。
笑うことで自分とか、周りの人を守ってる。
「ニノ、より戻すかなぁ、戻しそうだよね？」
「うん。好き同士って、言ってたしね」
「ん？Aちゃん、平気なの？」
相葉くんがフフ、って笑う。
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みゅう(プロフ) - 解放ありがとうございます。涙。だいすきです。。 (2019年10月20日 22時) (
レス) id: 94596ebf5a (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - この学校に通いたいです。。こんな青春したい。。よしのさんのお話すごいツボです〜 (2016年1月6日 22時) (レス) id: 8994b070b7 (このIDを非表示/違反報告)
RAITO - こんにちは!!RAITOと申します。読ませていただきました。今までとは少し違うテイストの物語でわくわくします《*≧∀≦》青春の甘酸っぱい香り!! (2015年6月27日 11時) (レス) id: 485e47e579 (このIDを非表示/違反報告)
ちょりん(プロフ) - 高校までの6年やってたユーフォが出て浮かれてたら、最近始めたコンバスが！しかも担当が！勿論話も楽しくて(><)何があるのかドキドキしてます！ (2015年6月10日 1時) (携帯から) (レス) id: 83acbf6b6f (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょか(プロフ) - 青春、ＳＦ、長編、どんと来〜い♪ 楽しいです。切なさもありつつ、和の避けたかった未来、それでよかったのか和と、分からないまま 和を叱咤激励、主人公ちゃんを応援しながら日々過ごしてます。 (2015年6月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 0bab093355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年5月30日 17時
