24、決裂状態？ ページ24
「なにが……」
「多分だけど、この中で俺が一番、Aちゃんと一緒にいる時間長いんだよ？朝から10時間とか一緒にいるんだもん、そりゃーね？」
「……」
「なんだかいい雰囲気に見えたのになぁ。ニノ、なんかマジック使ってたでしょ？手品」
「……」
「クローバーとダイヤのエースね、ニノのパンツのポッケに入ってるの見たんだよね」
「でも、そんなの、他の人にエース取られたら終わり……」
「ニノだったらわざと負けるのは簡単なんだよね。アイツのマジックの腕すげーんだよ！真相は本人に聞きなよ」
相葉くんが、帰ってきた二宮くんを見て、言った。
「なんの話？」
「より戻すかなぁってね？」
「戻すことにした」
二宮くんが平然と言って、ああ、って、ため息を吐くのを堪えた。
まだ、淡い気持ちだもん。
すっごくすっごく好きになってからだったらショックも大きかっただろうけど、今ならまだ。
「そうなの？よかったね！好き同士で別れちゃったんだもんね？」
「あのさ」
二宮くんが、私の言葉にかぶるスピードで、ちょっと困ったように言う。
「はい」
「ちょっとさ、不思議な話なんだけど聞いてくれる？」
皆がなんだ？って顔でこっちを見た。
「らん、バイ卜に……ん？どうした？」
松本くんも、不思議そうな顔で私達を見て、近づいてきた。
「らんちゃんは？」
「もう行った」
「何？」
櫻井くんと大野くんも、音楽室の長机に座る。
いつもの席。
「俺ね、一年の時ね、そこの階段の踊り場で寝てたんだよね、そしたら夢を見た」
「……」
「っていうか、俺、未来に行ったんだよね。この第三音楽室で、俺らがいて、その中に、Aとらんちゃんもいた」
「……」
「そこで見た未来を、変えたいなと思ってるんだけど……」
櫻井くんが眉間にぐーっとシワを寄せて、深刻な声を出した。
「誰かの生死に関わる重大な事件や事故が起こってた……？」
「それは違うんだけど……」
「……よかった」
「でもさ、ちょっとね、俺と、ある人物が……すっごい決裂状態になってる」
「喧嘩？」
大野くんも眉間にシワを寄せて聞く。
「……ただ、でも、どうしてそうなったのか、その時の本人に聞きたくて、ずっと……」
そう言って、ちらっと私の目を見た。
「それは誰？」
松本くんが聞く。
「高3になったら、わかるよ。来年の今ごろ」
二宮くんが大きなため息を吐いた。
……決裂する相手は私なんだ。きっと。
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みゅう(プロフ) - 解放ありがとうございます。涙。だいすきです。。 (2019年10月20日 22時) (
レス) id: 94596ebf5a (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - この学校に通いたいです。。こんな青春したい。。よしのさんのお話すごいツボです〜 (2016年1月6日 22時) (レス) id: 8994b070b7 (このIDを非表示/違反報告)
RAITO - こんにちは!!RAITOと申します。読ませていただきました。今までとは少し違うテイストの物語でわくわくします《*≧∀≦》青春の甘酸っぱい香り!! (2015年6月27日 11時) (レス) id: 485e47e579 (このIDを非表示/違反報告)
ちょりん(プロフ) - 高校までの6年やってたユーフォが出て浮かれてたら、最近始めたコンバスが！しかも担当が！勿論話も楽しくて(><)何があるのかドキドキしてます！ (2015年6月10日 1時) (携帯から) (レス) id: 83acbf6b6f (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょか(プロフ) - 青春、ＳＦ、長編、どんと来〜い♪ 楽しいです。切なさもありつつ、和の避けたかった未来、それでよかったのか和と、分からないまま 和を叱咤激励、主人公ちゃんを応援しながら日々過ごしてます。 (2015年6月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 0bab093355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よしの
| 作者ホームページ：
作成日時：2015年5月30日 17時
