Will you Marry me? (ページ27)

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「行かねーよ」

帰るっつってんだから、俺は。

村上「酒入ったら喋ってくれるかな思って」

櫻井「はははっ酒入ってもニノは言わないと思うよ？」

さすが翔ちゃんよく分かってるよね

「ちょっとだけでも」「お願い」という関ジャニの大合唱に耐えきれず、小さくため息をつきドアノブに手をかけて

「頼むから結婚してくれって言いまくったんだよ」

俺は言い終わると同時にいつもの数倍はうるさい楽屋をようやく脱出することができた。

マネ「明日は10時半に迎えに来ますので」

「分かった」

マネ「あとでまた迎えの時間をメールで送っておきます」

「ありがと」

ガチャッ

玄関を開けると、キーケースが目に入って、今日はAの方が早かったんだなと思いながら、靴を脱いでいく

玄関にある小さな棚にはミッキーの手の形をした鍵置きが置いてある

独身時代には無かったもので、入籍して一緒に暮らし始めてからAが買ってきたものだ

ゲーム以外に執着がなかった俺は特にインテリアに興味も無かったからAいわく物が少ない家だったらしい

自分のセンスで玄関に置いて良いのか分からず、Aから「これ置いていい？」と聞かれて、何で確認すんのかな？と不思議に思った事を思い出した。

入籍して夫婦になっても一緒に暮らし始めて最初は正直戸惑う事も多かった。

自分では当たり前だと思ってる生活習慣が相手にとっては当たり前じゃなかったり、逆に何それ？と驚くような習慣があったり

一緒に暮らしてみないと分かんねえもんだなと1ヶ月ぐらいはずっと関心してたのが懐かしい

俺はいつ同棲しても良いって思ってたけどAは【結婚するまで同棲はしない派】だったらしく、だからこそ結婚してからの発見があって面白い

「ただいま」

『おかえりなさい』

「良い匂いする」

『本当？良かった』

「和食の匂い」

『ピンポーン、正解！夕方に帰って来たからスーパーに買い物に行ったから。今日は魚だよ』

キッチンから楽しそうにスーパーで買った物の話をしてるAが可愛くて、リビングのソファには座らずに、ダイニングテーブルの椅子に座る。

キッチンで手際よく料理を進めていくAを見ながらゲームを始める

Aの大好きなディズニーが増えるのも全然嫌じゃないし

結婚して何かが決定的に変わった訳ではないけど、独身の頃は無機質だった部屋が段々と鮮やかになって色が付き始めた時にあぁ俺結婚したんだなって実感するよね