How to save a life 2 (ページ44)

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さっきまで胎動が気になって…みたいな話をしていたのに、

それが気にならない程すぐに眠ったのだから、

今日はよほど疲れたいたのだろう

お腹が大きくなってからは向き合って眠る事は少なくなった、

自分に背中を向けて眠る百合を抱きしめて、

片手をお腹に添える

「…あんまりママを困らせるなよ

今日は疲れてるんだ、お前も寝て、

ママを眠らせてやってくれ」

まだ見ぬ我が子に囁きながら諭す、

9年前、

想像もしていなかった

自分が結婚して父親になるなんて、

同期の誰も想像すらしなかっただろうし、

過去の自分に言ったところで、

きっと信じなかっただろう

あの頃は難しかったり、珍しい症例のために仕事をしていた

今はそれが大きく変わった

働く理由だけじゃない

あの頃にはなかった、かけがえのない存在ができ、守るべき存在もできた

あの頃とは全てが変わったが、その変化は嫌いじゃない

大切な存在を抱えて、ようやく藍沢も眠りについた

-心の中に喜びのある場所を見つけなさい、その喜びが苦しみを取り除いてくれる-