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第23話 ページ26

五条によって虎杖の生存を知らされてから数日が経った。今日もまたA達は二年生にしごかれていた。鍛錬の休憩中に、A達は真希にジュースを買ってくるように言われた。稽古つけてもらっていることもあって、内心では「面倒臭い」と思いながらも誰も文句は言わなかった。

通路にある自販機の冷た〜いボタンを押しながら釘崎は文句を垂れた。

「自販機、もっと増えないかしら」
「無理だろ。入れる業者限られてるし」

2人の会話を聞きながらAは、今日行われる交流会の打ち合わせについて考えていた。京都校の学長は五条とバチバチに仲が悪い保守派だ。しかもその保守派が虎杖の死を仕組んだ。

(私達に直接何かするってことはしないだろうけど…警戒はしておくか)

すると、背のでかい男と長身の女が通路の入り口に立っていた。その2人と顔見知りであるAは苦い顔をした。よりにもよってお前らが来るのかよ、と。2人に気づいた伏黒は女の方に声をかけた。

「何で東京(コッチ)いるんですか、禪院先輩」
「どうせ嫌がらせだろ。趣味悪いし」
「雰囲気似てると思ったけど、姉妹?」
「双子のな」

禪院真衣、A達の先輩である真希の双子の妹だ。

「嫌だなぁ、伏黒君。それじゃ真希と区別がつかないわ、真衣って呼んで」
「コイツらが乙骨と三年の代打…ね」
「アナタ達が心配で学長に付いて来ちゃった。同級生が死んだんでしょう?辛かった?それともそうでもなかった?」
「…何が言いたいんですか」

こちらの反応を愉しんでいるかのような声に鳥肌が立つ。気持ちが悪い、という意味で。Aはこの先、真衣が何を言おうとしているのか解った。

「いいのよ、言いずらいことってあるわよね。代わりに言ってあげる。“器”なんて聞こえはいいけど、要は半分呪いの化物でしょ。そんな穢らわしい人外が隣で不躾に“呪術師”を名乗って、虫唾が走っていたのよね?死んでせいせいしたんじゃない?」

何が“代わりに”だ。ただ煽ってこちらの反応を見たいだけだろう。自分の隣に東堂がいるから好きにしてるだけだ。強者の側に立てば散々煽っても自分に傷がつかないと思っている。大して強くもないくせに、こういうところが嫌いなのだ。そう思ったAの脳内に嫌な記憶が蘇る。

「さっきから臭い口で喋ってんなよ狐。煽りたいなら虎になってから出直せ。あ、でもお前じゃ虎になれないか、弱いもんな」

地雷を踏むぐらいしてもいいだろう、先に煽ったのはそっちだ。

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設定タグ:呪術廻戦 , 原作沿い , 五条悟   
作品ジャンル:アニメ
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ヨッシー(プロフ) - 内水 眞衣香さん» コメントありがとうございます!五条先生凄かったですね!アニメではまた違う美しさがありました!呪霊側との接触も上手く書けるように頑張ります! (2020年11月15日 11時) (レス) id: 27a5e91788 (このIDを非表示/違反報告)
内水 眞衣香 - 五条先生は目隠しを外したら、雪のように白くて素敵だと思いました。真人も登場して、これからの活躍が楽しみです!^_^ (2020年11月15日 11時) (レス) id: 57a8ad7f5a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヨッシー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/zyoui1/  
作成日時:2020年11月7日 20時

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