第五話 また次も ページ11
慣れない行動にどうしたものか、と悩んでいると、Yシャツに手が伸ばされて。
慌てて手首を掴む。
佐「あっあの、ホントに何したいんですか………!?」
セ「んー?さぁ?」
…………この人、この状況楽しんでないか?
佐「あのっ……、どいてもらえません?」
セ「えー?」
佐「えー、じゃなくて!」
くつくつと笑いはおさまっていないようで。
こっちはそういう場合じゃないんだけど………。
セ「って言うか、美桜ちゃんって何歳?」
佐「えっ、24…………」
セ「あれ、年上?僕21なんやけど………、美桜さん、って呼ばなあかんねぇ」
正直、雰囲気とかで彼の方が歳上かと思ってた。
不思議な事、あるんだなぁ………。
どうやら、彼が何か思い付いたようで。
すっと人差し指を、私の唇に当てる。
セ「敬語やめるのと、さんって僕のこと呼ぶのやめたら退いてあげてもええよ?」
佐「えっ、初対面っ、」
セ「じゃあこのまま、やねぇ……?」
するりと手を動かし、頬に手を当てる。
さっきまで浮かべていたちょっとこちらを煽るような笑顔じゃなく、妖艶な笑みを浮かべている………様な気がした。
彼に遊ばれている事実に変わりはないのだけど…、少し、目が離せない感覚がした。
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作者名:饗李 | 作成日時:2020年2月13日 22時