phase.8 ページ9
どうしようもなかったのは、お互いによく分かっているのだ。
エーテルパラダイスを飛び出してから約半年。その日もいつも通り、パートナーを連れて修行をしていた。それだけだった。お互いに闘争心を燃やして、今日こそは勝つぞと技の鍛練をしていた。
その奥まった、それでいてひらけている秘密の鍛練場に、ジュペッタが迷いこんできたのだった。
『グラジオ、なんかいるよ』
『え？ ……ああ、ジュペッタだろ。迷いこんできたみたいだな』
『ジュペッタっていうんだ、あのこ。ここはなにかと危ないし……どうする？』
『森に戻すか、ポケモンセンターに預けるかだな。なんにせよ野生のポケモンだ、危ないかもしれない。俺がいく』
『わかった』
ルカリオとあたしが頷くと、グラジオは向こうでふらふらとしているジュペッタに近づいていった。なんとなく、一定の距離をとってついていってみた。ジュペッタを見るのが初めてだったから、興味があったのだ。
『……怪我してるな。おいA、こいつをポケモンセンターに連れてくぞ』
『怪我？ わかった、いこう』
『ああ、相当深手みたいだから、はやくしよう』
ふらふらと揺れるジュペッタ。怪我をしているそのポケモンをポケモンセンターへ連れていこうとするグラジオの手が伸ばされる。触れるか触れないかの辺りだった。
ジュペッタが急に動きを止めた。
きらりと不気味な目がグラジオを射止める。
ふわりと漂う悪い気配にグラジオが手を引っ込めて、
そこにしゃがみこんだままのグラジオはあたしに突き飛ばされた。
そして、
……あの忌々しいのろいは、掛けられたのだ。
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遊星(プロフ) - 素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2019年4月6日 22時) (
レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
天沢そら(プロフ) - 海零さん» ありがとうございます!頑張ります！ (2018年3月14日 0時) (レス) id: 304e931700 (このIDを非表示/違反報告)
海零 - こーしん頑張ってくださ〜い。 (2018年3月12日 23時) (レス) id: 1043ba656f (このIDを非表示/違反報告)
天沢そら(プロフ) - 空 グラジオ〜♪さん» 誤字報告ありがとうございます！修正しておきます！ (2018年3月4日 18時) (レス) id: 39081cbed4 (このIDを非表示/違反報告)
空 グラジオ〜♪(プロフ) - 待ち続けて が町続けてになっています (2018年3月2日 16時) (レス) id: 6efc2cbd84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天沢そら | 作成日時：2017年11月23日 21時
