" 総悟の罠 " ページ1
「あ、ねえ、山崎知らない?」
総悟「ザキ?またどっかでミントンでもしてるんじゃねェですかィ?」
「そのどっかを聞いてるんだけどね」
総悟の言う通り、たしかに山崎はいつもミントンをしている。
だから、ミントンができそうな場所は一通り探してみた。
けれど、山崎はそのどこにもいなかったのだ。
総悟「ザキになんか用でもあるんでィ?」
「いや、特には無いんだけど暇だから喋ろうかなって思っただけ」
総悟「へェ、暇なんですねィ。じゃあ、俺のパシリになってくだせェ」
「あ、やっぱ暇じゃなかったわ」
悪い顔をしている総悟を尻目にそそくさと退散する。
じゃないとめんどくさいことに巻き込まれてしまいそうだ。
以前、「土方さんがマヨネーズ切らしたみたいなんで俺の代わりに届けてくだせェ」という頼みに迂闊にも「いいよー」と引き受けてしまったことがある。
土方さんに届けた所までは何事もなかったのだけれど、事件が起きたのは夕食の時だった。
土方「やっぱ白米にはマヨネーズが欠かせねー」
いつも通り、ご飯にかけようとポケットからマヨネーズを取り出した土方さん。
彼がキャップを開けるべく回した時に、それは爆発したのだ。
また総悟の仕業か、なんて呑気なことを考えていた私だったけれど、真っ黒になった土方さんの口から出てきたのは総悟ではなく私の名前だった。
そうだ、あのマヨネーズ渡したの私だわ。
土方「おい、A。てめェ…総悟と組みやがったな」
「ちがっ…これは総悟に嵌められただけです!!」
なんてことが。
嵌められたことは分かってもらえたものの、始末書を書かされることになったという思い出すだけで悔しい出来事があった。
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作者名:夜 | 作成日時:2022年1月19日 4時