繋げ！③【ハイキュー】 (ページ10)

今日:48 hit、昨日:24 hit、合計:58,763 hit

110 ページ10

『ただいまー』

疲れた。昨日夜久家でジャージを洗ってもらうことができて、せっかく綺麗になったのに夜久の弟たちとバレーボールをしたお陰でもう汗だくだ

*

『あ、山本福永、今日の放課後春高パンフ用の測定するから早めに集合して』

山本「あス！！」

『1年生まだリエーフにしか言えてないから、もし他の子見かけたら伝えておいて欲しい』

山本「分かりました！」

私たちの学校、音駒高校の春高への出場が決まって、それと同時に従兄弟が春高に出場できないという連絡が来た。

『もしもし』

「何だ」

『今休み時間でしょ？ちょっと話そうよ』

「別に、話すことは無い」

『冷たいこと言わないで。
私たち春高決まったからそれを伝えたかったんだよね』

「そうか」

『若利は、春高見に来ないの？』

「あぁ、卒業直前まで部活に顔を出す予定だからな」

私の従兄弟は負けても変わらなかった。

少しぐらい落ち込んでたりするのかと思っていたのに、想像していたより全然いつも通りで拍子抜けしちゃった。

『あ、あと来月大学の合否も出るの』

「……そうか」

『若利はもう決まってるんだよね？』

「あぁ……そうか、なら合否の発表が楽しみだな」

『大学でまたバレーもやるからさ、若利に聞けてよかったよ』

「落ち着いたら、また出掛けよう」

『そだね。あ、もう昼休み終わっちゃう、電話付き合ってくれてありがと』

「あぁ、風邪には気を付けるんだぞ」

『パパかよ(笑)じゃあまたね』

電話を切って屋上から教室に戻ると、その様子を見られていたのが伝わって後ろの席の夜久に何を話していたんだと問われる

夜久「だ、誰と電話してたんだよ」

『若利だよ。春高予選の決勝で負けたって聞いたから』

夜久「従兄弟だったっけ」

『うん。大学では一緒になるかもしれないし、また近いうちに出かけようね〜って』

夜久「ハァ？！！」

何それ！聞いてないんですけど！？なんて、どこぞの過保護な家族みたいなことを言う。

『えぇ、だって別に人に言うことでもなくない？』

夜久「そーだけどよぉ……」

『変な夜久』

その後も夜久はぶつくさ文句を言っていた。

それ以上は特に気にしないことにして、部活のある放課後までいつものように時間を過ごした。

『夜久、部活行くよ』

夜久「んー」

『荷物ちょうだい』

夜久「自分で持てるっつの」

『ダメ！！！早く治したいんなら、出来る範囲で負担を全部排除するの』

夜久「わ、分かったよ……」

やっぱり、夜久のことは心配だしおよそ1か月後に控える本戦に備えて、準備万端でいてくれなくちゃね