繋げ！③【ハイキュー】 (ページ7)

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黒尾「にしても、かなり大胆だったんじゃありません？」

『な』

海「注目の的になってたな」

夜久「まぁ、俺が心配かけたのがいけねえしな」

『お黙り！！！』

我に返ると、恥ずかしいことをしたような。

いくら一緒に部活に打ち込んでいるチームメイトで選手とマネージャーっていう関係値だったとしても、流石に男女が抱き合っていたら注目の的になるに決まっている。

夜久「よし狼谷、帰ろうぜ」

『あ、うん！』

黒尾「じゃ、俺達も帰るか。2人も気をつけろよ〜」

『ん、みんなもちゃんと休むんだよ』

灰羽「はい！」

山本「Aさんも受験で疲れてるだろうし、めちゃくちゃしっかり休んでくださいね！！」

『ありがとう』

みんなと逆方向に、夜久の家まで送るためにゆっくり帰る。

夜久「大分マシになった、もう歩くぐらいなら大丈夫そうだし」

『ん、それにしても夜久、荷物少ないね？』

夜久「まぁ、サポーターとか部室に置けるもんは預けちゃったしな〜」

『そっか』

夜久「そういえば、狼谷の方は受験どうだった？手応えとか」

『手応え…まぁ、勉強はたくさんしたし、体力試験も躓かなかったし……いい結果を期待できるんじゃないかな』

試合の話をし尽くしたころ、夜久が私の受験についての話題を出してきた。正直上手くいったと思ってる。

夜久「あ、次降りるぞ」

『うん』

会場だった体育館から電車を乗り継いでおよそ45分、夜久の家が近付いてきた。

私の家に(嫌々)招いたことはあるが夜久の家の方に来るのは初めて、なんか変に緊張している。

夜久「あ、ウチもうそこだから。」

「衛輔おかえりー！」

夜久「母さん。た、ただいま…」

「え、怪我？ウソー！！言いなさい！」

『あ、じゃあ私はこの辺で…』

「ちょっと、待って待って！お礼したいから上がって！」

『え！？』

夜久「ハ！？ちょっ、母さん！！！」

夜久の家の近くまで彼を送ってきた、そこまでは良かった。後は1人で帰れるから、なんて言葉を夜久から聞くんだろうと思ったタイミングで彼の母と出会った。

で、ここまで送ってくれたお礼をしたいからと家に上がらせてもらうことになってしまった。

「兄ちゃん、ケガ？」

夜久「おぉ、でも大したことないよ！」

『夜久の…弟』

夜久「ん」

極たまに感じる兄力はこのせいなのか、と1人で納得していた。夜久のお母さんは何だか見覚えがあるような気がして、上がらせてもらう緊張を解すためにどこで会ったのかを考え続けることにした。