繋げ！③【ハイキュー】 (ページ47)

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『自主練そろそろ終わりにしてね、鍵閉めたいって』

「「「はい！！」」」

山本「Aさんいつもありがとうございます！」

『何が？私こそ付き合って貰っちゃってごめんね』

山本「いえ、めちゃくちゃ練習になってるんで！またいつでも来てくださいね！！！」

灰羽「そうです！またトス上げてください！！」

『いいよ、夜久のレシーブ練が無い日ね』

そう、いつもならノリノリで顔を出すくせに最近はだんだんとその頻度が減ってきている。

体育館を閉めて更衣室に向かう、春高が終わってから3月の卒業式までの間は部活の活動時間が少し短くなる。

夕暮れが綺麗で、少し見とれてしまった

『ごめん、お待たせ』

外からでも分かるぐらい騒がしい部室にノックをして入ると、夜久が部員に囲まれていた。

『え、何やってんの……』

灰羽「うちのクラスで、夜久さんが人気なんです！！！俺の方が絶対カッコイイのに！！あいた！！」

夜久「うるせぇ！」

『リエーフは1年生の女子からしてみたらデカすぎるんじゃないの』

灰羽「ナルホド」

夜久「つか、狼谷も来たなら帰んぞ！！」

荷物をまとめて、夜久は先頭でスタスタと歩いていた。

私はといえば、今日はそんな夜久の隣に立つことはなくて、黒尾とリエーフの二大巨頭のうしろでひっそりと歩いた。

『(バカみたい、こんなことで一丁前に悩んでも意味ないのに)』

灰羽「Aさん、夜久さんが来てから元気ないっすね」

黒尾「しゃあねえのよ、そっとしといたげて」

珍しく気の利くリエーフの言葉が聞こえてホッとしたのも束の間、やくせんぱ〜い！と夜久のことを呼ぶ甘ったる〜い声が聞こえてきたのだ。

芝山「あ、あれウチのクラスの」

『黒尾、リエーフ、来い。』

黒尾「うおっ、」

灰羽「わっ！」

2人の大きな図体で視界を遮った。

その直前、夜久が慌てて校門に走っていったのが見えて、やっぱりモヤモヤしてしまう。実際モヤモヤなんて可愛いものではないんだけど、クシャッとなった私の顔を不思議そうに球彦が見つめていた。目が合った。

『どーした、球彦』

手白「いえ、夜久さんと一緒にいるところを最近見ないなって思ったので」

『実際、最近あんまり一緒にいないよ？』

態とらしく笑ってみると、球彦はまた驚いて目を丸くした。

手白「そうなんですか？？」

『うん、だって夜久あんな感じで呼び出されてばっか。そろそろグーパンチしてもいいと思うんだけど、球彦どう思う？』

手白「えっと、」

黒尾「後輩を困らすんじゃないよ」

『ちぇ』