繋げ！③【ハイキュー】 (ページ45)

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『……』

この時間、前は繋がったんだよね。今日も出てくれたら
嬉しいんだけど……

「もしも〜し？」

『え、若利…じゃない？』

「天童、何やってる。それは俺の携帯だ」

「ウン、Aちゃんから電話来てたから出ちゃった！」

『若利に、相談ごとがあるんだけど…天童くんでもいーや』

昼休み、屋上のすみに座り込んで話をした。

『私ね、好きな人がいて、つい1か月前ぐらいからその人と付き合ってるの。同じ部活の人なんだけど。
ウチが春高出てから校内で人気が凄く出ちゃって、プレゼントとか告白とか、よくされてるみたいなの。
当然、彼女としては恋人がみんなに人気なのは誇らしいんだけど、それと同時に……ね、』

「ナルホド、やきもちだ」

『そう。
何かいま、よく分からない噂が流れてて、私はホントの恋人と違う人と付き合ってるらしい。って言われてるんだって。
だから、ホントに付き合ってる人は女の子から変わらずロックオンされて、今も呼び出されてるの』

「呼び出されてるのか…？」

『うん、告白にね。』

「なるほど」

風が少し強くて、靡いた髪の毛を耳にかけながら話を続けた。

『アイツに告白する女の子は、私よりもずっと小柄で可愛くて、お料理上手で、素敵な子に見える。みんなみんな、私より何もかも持ってるみたいに、そう見える。』

『それがツラい』

『夜久は変わらず私のことを好きって言ってくれるけど、プレゼントを貰う度に嬉しそうに笑ってる夜久の顔見るのが、ツラい。』

『何で？私じゃだめなの？って、そうやって思うのはもう嫌だ…やっぱり自分より小柄で、それで髪の短い女の子が好きなんじゃんって、そう思っちゃうのが嫌なの』

「……Aは、それを言ってみたのか？」

『言ってないよ』

「ンー、それは言った方がいいんじゃない？」

『分かってるんだけど、もし振られたらって思ったら話出せないんだよね。そんな弱いつもりなかったんだけど』

クシャ、音がした方を見ればポケットの中で今日作ったクッキーが半分に割れていた。

『うわ最悪、クッキー割れた。』

「クッキー作ったの？イイな〜オレが食べたい」

『ダメです、自分で食べる』

「ウーン、それはまず2人で話し合うしかないような気がするけどねぇ。」

『なに、急に話戻すじゃん』

体調が優れないとでも言って、午後の授業はサボってやろう。そうして放課後は部活に行って、部員に混ざってみっちり扱いてもらうんだ。

『あーでも、なんか、結構スッキリした！誰にも話せてなかったからかな。
2人ともありがとね。今度東京の方来るとかはお礼したいから言ってね』

やはり持つべきものは確かな友。