繋げ！③【ハイキュー】 (ページ4)

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『結局、文化祭ただただ当日楽しんで終わっちゃったな〜』

いい写真も手に入ったしかおりや雪絵と会えたときに両手に花！みたいな写真も撮ったし。木兎くんとはチラッと話しただけだけど、赤葦くんとどっちが執事っぽいかなんて話したりして

楽しかったなぁ

けれど文化祭が終われば私たちは直ぐに春高予選がある、初戦が大事なのはわかっているけれど、やっぱり気持ちは春高本戦に向いてしまう

『………ウソ』

それと、チームメイトの知らぬ間に私にも大きめの問題が降り掛かってきていた。

春高予選が開幕してまずは1回戦、嬉しいことに音駒高校は特に危なげなく通過した。

梟谷や森然、生川も無事に通過したと聞いた。

これでまた、10月に行われる合宿で変わらないメンバーと顔を合わせることができるんだ。

でもやっぱりみんなと顔を合わせると、嫌でも"残り〜〜回"という思考が頭をよぎる。絶対に春高で、東京体育館で会うんだ。

私たちのそんな強い気持ちに答えるように、チームは順調に駒を進めて行った。

「今日の部活はここまで。ゆっくり体を休めるように！」

『あ、待って！今、ちょっと…その、いいですか』

11月に入り、東京都代表決定戦が行われる日時や時間までが確定した日のこと。

部活の練習が終わったあと、ミーティングの前に時間を貰って話をさせてもらった。

『私、東京都代表決定戦の日、第1志望の大学の入試あります。だから、みんなと一緒に行けません』

灰羽「え、Aさん…いないんですか？！」

『ごめんなさい。』

リエーフの寂しそうな声や黒尾、夜久、海の驚いた顔に申し訳なくなって、頭を下げた。

どうして被ってしまったんだろう。試合のときにベンチにいられないなんて、って気持ちは強いけれど、やっぱり入試を優先しないという考えはない。

海「でも、それは狼谷が謝ることじゃないよね」

夜久「そうそう」

『え、』

黒尾「まぁ、狼谷がいなくても俺たち勝ってくるんで、狼谷は狼谷で自分のやるべき事をやんなさいよ」

ちょっと語弊があるけれど落ちたら終わり、負けたら終わり。

同じように追い詰められた私たちだけど、仲間がいるってことはすごく心強いこと。

当日はお昼すぎには試験も終わるはずで、そこから急いで向かえばきっと試合が終わる前には到着出来るはずなのだ。

それだけを伝えて、あとはみんなの力を信じて祈るだけ。

『頑張ろうね、応援してる』

山本「俺もっス！！Aサンなら大丈夫です！」

この日は久しぶりにみんなで寄り道をして帰った。
あたたかくて心地よくて、大好きな私のチームメイト。

代表決定戦まで、あと3日