繋げ！③【ハイキュー】 (ページ13)

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「はよ、寝れた？」

『うーん、ぼちぼち。夜久はどう？』

今日は1月4日、ついに明日から春高本戦が始まる。

試合をするのは自分じゃないのに、私の心臓はいつもより早く脈打っていた。

宿泊する宿に荷物を置いたら早速会場である体育館を見に行く。けれどそんな私たちと同じ考えをしている人達ばっかりで体育館は溢れかえっていた。

夜久「俺はちゃんと寝れたよ」

『そっか、よかった』

音駒バレー部の集団、1番後ろで夜久と並んで歩いていた。あんまり目立つのも嫌だし。

「あれっ？もしかして、Aちゃん！？！」

そんなことを考えたらスグこれだ、一体誰だと言うんだ。

『え、ウソ！！！』

「やっぱり！髪伸びたねぇ、久しぶり！」

夜久「何、知り合い？」

『あー、うん、前にバレーやってた時に知り合った子で…』

夜久「じゃあ先行ってるわ、あんま遅れんなよ」

ササッと前の方に向かって、黒尾に伝えてくれたみたい。私は久しぶりに会った友人の方を向き直して会話を再開した。

『何年ぶり、だろう…？』

「3年ぶりかな？でも会えたの嬉しい！」

『そう言って貰えると私も嬉しいや』

「Aちゃん怪我してバレー辞めたって聞いてたから、また会えてよかったよ〜！後で連絡先交換しない…？！」

『うん、しよう』

「あんまり長話もダメだよね…
〇〇って所に泊まってるから、もし今日の夜空いてたら話したいな！」

『分かった、じゃあ今日の夜ね。晩御飯後の自由時間、21時ぐらいに行くよ』

久しぶりに会った彼女はとても背が伸びていて、私とあまり変わりはしないけど心地の良い身長差だった。

昔は猫背ぎみだったのに今では立派に胸を張ってて、ああ何だかお母さんの気持ち。

いつも背比べをしてどっこいどっこいだったのが懐かしい

『そろそろ戻らないと』

音駒の元に戻り、まぁそれはそれは質問攻めに合うわけだった。

黒尾「さっきの子、かなりタッパあったよな。知り合い？」

『そりゃそうでしょうよ』

孤爪「あの人、新山女子って書いてあったよね」

『うん。あの子は、私がバレー続けてたら後輩になってた子』

私のその言葉に、みんなはシンとしまった。そんなに静かにさせたかった訳じゃないんだけど？

夜久「とりあえずそれは置いといて、会場は見れたしそろそろ練習出来るとこ移動すんぞ」

灰羽「それってこっから近いですか？」

夜久「バスで10分ぐらいだったはず、忘れモンとトイレは今のうちに済ましとけよ」

「「はい！」」

全国大会……全然ピンと来ないけど、いよいよ明日から始まるんだ。