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「じゃあ今日の練習はここまでね、ゆっくり休むこと」
「「『はい！』」」
1月1日、元旦、お正月。でも今日も練習。
午前練で終わったあと、みんなは初詣だなんだって言ってワイワイしている。
夜久「狼谷も一緒に行こーぜ！」
『ごめん、パス』
黒尾「じゃあ俺が着いて行ってやろう」
夜久「はぁ！？！何でだよ！！！」
『ウチ、毎年大晦日の深夜から神社行って朝まで外で日の出待つの。でね、もう眠くて眠くて…』
練習中もあくび止まんなかったし、ウトウトしながらで申し訳ないと思ってはいたんだけど、そろそろ限界なんだ。
夜久「そっか、残念」
『また誘って、おやすみ。帰ってお雑煮食べるんだ』
夜久「またって次は来年だぞ！？
……まぁ、気を付けて帰れよ」
この頃には夜久の足はすっかり回復していた。
夜久はこのあとそのまま黒尾と初詣に行くようだ、まあ楽しんでおいで
『………た、だ…いまぁ』
本気で玄関で寝っ転がってしまった、あぁいけない。頑張って部屋まで、上がって……
『………ぐぅ』
それから、お母さんが帰宅するまで玄関の段差に凭れるようにして眠っていて、玄関扉を開けた母の悲鳴で起きた。
『ん、ごめん…部活も行ったから眠くって……』
狼谷母「そうねぇ、お雑煮作るからその間リビングで寝てなさい」
『はあい……』
そっからソファに横になった瞬きをした、と思った。その瞬きはおよそ2時間程にも及ぶものになってしまった。
狼谷母「随分寝たね」
『うん』
狼谷母「春高、もう週末だよね。応援行くからね！」
『頑張るのは、私じゃなくてみんななんだけどね』
狼谷母「なぁに言ってんの、アンタも頑張りなさい！」
それから、炬燵にくるまってミカンを食べながらバレーの試合を見た。と言っても、これは全然関係ない、お父さんの指導している高校。
『あ、この子受験会場にいた』
きっと同じ3年生、よく飛ぶ子だと思った。ああどうしよ、ポジション被るかな。
狼谷母「リベロの子よく拾うねえ！」
『ん、あたしも負けない』
狼谷母「とかいって。Aはリベロじゃないでしょうに」
『やっぱりやるとしたらセッターかな、試合形式は少ないけど、未だに研磨の代わりに自主練入ったりするし』
狼谷母「好きなところをやったらいいのよ」
でも、やっぱり好きだけで強くなれることもないし、自分の好きと得意が同じになる可能性が100％ってこともない。
お遊びバレーではなくて、強いバレーをするためには当然のことだ。けど、私は"バレー"を出来たらいいなってどこか思っているし、迷ってしまう
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作者名：HAL | 作成日時：2024年3月16日 2時
