繋げ！③【ハイキュー】 (ページ2)

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『3年5組コスプレ写真館やってま〜す』

プラカードを手に持ちながら夜久と並んで校内を歩く、展示とかは昨日一通り回ったから今日は一般客をガンガン仕入れるつもりで声も張っていった。

いつもより少し低めというか、力を抜いて話せばちょっと声の高い男子、程度にはなるだろうしそこまでの完成度も求めてないし気にしないことにした。

夜久「ねぇ、あれ食べたい」

『え、あ…うん！買ってくる！！』

夜久「ん」

プラカードを掲げているのと反対側の袖を引っ張り、わたがしが食べたいと言い出した。

仕方ないからプラカードを預けて空いている隙に買ってきてやろう。

『(なんたって今の私は夜久の執事なんだから！！！)』

と、変なテンションになってしまう。文化祭あるあるってことでどうだろうか

『綿菓子2つ、お願いします』

綿菓子を見つめる夜久のキラキラした目を見ていたら私も食べたくなってしまった。

『(夜久、夜久……あれ)』

男の人に、声掛けられてる。

*

狼谷が綿菓子を買いに行ってから、邪魔にならない場所でプラカードを持ちながら待っていた。

「ねぇ、キミ！」

夜久「……？(ゲ！！！コイツ梟谷の！)」

「良かったら、番号教えてくれませんか」

チャラい雰囲気をまといながら話しかけてきたのは、見覚えのある人物。つい先日も合同練習で一緒になった梟谷の木葉秋紀だった。

周りを伺えば少し離れた場所にマネ2人と赤葦もいた。最悪だ。絶対にバレたくない

雀田「あれ？そのヘアピンってもしかし……むぐッ！！」

白福「今面白いとこなんだから！静かに！！」ﾋｿ

夜久「……」

木葉「ねえ、ダメ？ほんとに、ちょっとでいいから！ね！」

夜久「(早く狼谷帰ってこい、助けてくれ)」

とにかく不機嫌な顔をしていたと思う。それに、赤葦のあの顔はもう俺が夜久衛輔だと分かっている顔だ。面白がっているんだろう。

『あの』

木葉「へ」

『悪いけど、この子はあげませんよ』

夜久「へ」

『綿菓子買ってきたよ、向こうで食べよう』

夜久「……」ｺｸﾘ

突然肩を叩かれたかと思えば、颯爽と現れた狼谷が有無を言わせずに木葉から引き剥がしてくれた。

木葉「ﾁｯ､彼氏持ちかよ！！って待てよ、今の、どっかで…？」

赤葦「木葉さん、もしかして本気のナンパだったんですか？」

木葉「えなに、どういうこと」

雀田「あれ多分、Aと夜久くんだよ」

白福「Aのクラス、コスプレ写真館って言ってたからね。練習で準備でれない分、衣装が当日まで分からないって言ってたからそうなんじゃないかな？」

木葉「……マジかよ」

とまあ、その場でネタばらしされなかっただけ良しとするか