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『改めまして、』

「うん」

『昨日、慎重な審議を行った結果、まずは見学をさせて貰えないかと……』


3人に囲まれ見つめられる中、ボソボソと伝えると、アニメーションみたいに2人のパァァアアっと顔がキラキラした。昨日も同じようなこと思った気がする。


夜久「今日はまだ先輩いるけど、いーの?」

『うん、ワガママいうと迷惑かけちゃうし』

海「じゃあキャプテンには俺から伝えておくね」

『ありがとう』



『話、それだけ。時間取ってくれてありがとう』

夜久「おう、じゃあまた放課後な!」

『うん』


クラスの違う夜久と海はひと足先に教室に戻り、私は教室に戻ろうとしない黒尾が不思議で声を掛けた。


『どしたの、らしくなくない?』

黒尾「見学来てくれんのってさ、俺がしつこかったから?」

静かな黒尾でさえらしくないのに、口から出た言葉はもっとらしくなかった。

『違うよ?』

黒尾「ホントにぃ?」

『うん。私がまだバレーボール好きだってことを確かめたくて』


黒尾「あのさ、狼谷ってなんでバレーボール辞めたの?」


机に腰掛けているせいで、黒尾のことを見下ろす形になっていた。まっすぐ私を見るその視線から、不思議と目をそらすことが出来なかった。


『……普通に、怪我だよ』

黒尾「怪我?そりゃまた。どんな怪我?」

『靭帯断裂』

黒尾「そっかぁ。もう治ってんの?」

『多分』


黒尾「じゃあさ、今度バレーしような!」



『……え?』


聞き間違いかと思ったけれど、全然そんなことはなかった。聞き直したら黒尾は同じ顔して今度バレーしような!って言ってきた。アホかよ。


『本気でやらないでね』

黒尾「まあ、狼谷サンのレベル次第ですね」

『腹立つな。』



今日の授業は、いつもと比べてちょっぴり早く終わったような気がした。


______________________


『2年の狼谷Aと言います、黒尾と同じクラスです。
マネージャーとしての入部を検討していて、今日は見学させていただきます』


放課後は、逃げるな!と夜久に引っ張られて体育館まで来た。全然、逃げる気なんてなかったのに。


そして、私が体育館に入ると主将のひと声で一斉に私に視線が集まった。緊張する。


「狼谷さんはバレー経験者だそうだ。」




『……』ジロリ

黒尾「……」


黒尾だ、アイツが主将に言ったんだ。許せん。

だって絶対囲われるじゃんそんなこと言ったら!!!スコア書いてるのも手当してるのもプレイヤーなんだから絶対逃すまいとロックオンされるに決まってる。


『は、ははは。よろしくおねがいします……』

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ゆめの(プロフ) - 投稿頻度凄い高くてうれしいです!頑張ってください〜⸜(*´꒳​`*)⸝‍ (2月27日 1時) (レス) @page28 id: 98dd5cf759 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HAL | 作成日時:2024年2月23日 4時

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