繋げ！【ハイキュー】 (ページ40)

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『(なんだあれ、なんだあれ……なんだアレ！！！)』

最寄りの駅から家まで帰っている道のり、私一人じゃあ受け止めきれない。どうしよ。

さっきの夜久の顔を思い出して、変に舞い上がって、でも我に返る。まだ外だし人通りも多い。真面目な顔しなきゃ。

『………ダメだ、アイス買って帰ろう。』

一向に熱が収まらない。これはもう、全部全部夜久のせいだ。

家まで我慢することが出来ずに棒アイスの封を開けて口に突っ込んだ。そしてさっきのことを思い出していた。

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夜久は私とお揃いということになってしまっていいのかを改めて彼に聞いた。

その彼はというと、下を向いて言葉に詰まっている。

『あの、もし嫌だったら学校では使わないし、家で勉強するときにお守り代わりにも出来るから、ホントに気にしないで言って！？！』

夜久「あーもう、俺はイヤじゃないって！」

頭をガシガシとかいて真っ赤な顔をこちらに見せた。

そう、りんごみたいに真っ赤な顔。

『ぇ』

夜久「俺は、狼谷とお揃いのモンできて嬉しいし、それにお揃いが初めてって言うのも、嬉しい」

『……』

夜久「狼谷は、どーなんだよ」

『わ、私も嬉しい……デス』

夜久「じゃ、じゃあ今日は解散！！！！明日朝練遅れんなよ！！」

『え！？！あ、うん！夜久もね！！』

試合中にもそうそう見ることの無い逃げ足の速さで、夜久の姿はすぐに見えなくなった。

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『えぇ……』

そして今に至るのだが、どうにもあの真っ赤な夜久の顔が頭から離れない。

だって、あんな顔を見せられたら勘違いしてしまうから。

勘違いじゃないと嬉しいなと、そう思いながらも私たちは今年が最後だってことを嫌でも考えなくちゃいけない。

夜久は高校卒業してもバレーボール続けるって言ってたし、もしこれが勘違いじゃあなかったとしても絶対に負担にはなりたくない。

いつか、かおりが言っていたように、部活の時間に二人の世界に入って……とかはないと思うけれど、雪絵が言うように最後の大会が終わって引退してから、という王道ルートが1番望ましいのだろうか。

この気持ちに名前を付けるとして、それは恋なのだろうか。

『でもダメだっ！！！

こんなこと考えてるうちに合宿とインハイ予選、それに今年は受験もあるんだからね。私。』

頬をパチンと叩いて、改めて気合いを入れ直した