繋げ！【ハイキュー】 (ページ31)

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黒尾「あれ〜、2人遅いと思ったらリタイア？」

小馬鹿にした笑みで近付いてくる、こっちは本当に命の危機だったんだからな。

『……本当に、不気味なことが起きて』

海「不気味なこと？」

『念の為聞くけど、順路の中に心電図とか大きなベッドが置いてある病室みたいな部屋あった？』

黒尾「病室？なかったよな。」

夜久「途中オレたちはぐれて、で、合流したときに狼谷がそんな部屋があるって言い出して急いでリタイアしたんだよ」

『さっき係員の人に聞いたけど、そんな部屋はないって』

黒尾「えー、コワいんですけど」

『そういう仕掛けは無いのに定期的に病室？の部屋で迷ったって人出るらしいよ』

海「ちょっと怖いけど、狼谷たちも戻ったし違う場所に移ろうか？
そんな事があるなら、きっとここに長居するのも良くないよね」

その言葉を合図に移動し、とりあえず次に向かうアトラクションを決めるために4人席のテーブルに腰掛けた。そして机いっぱいにパンフレットを広げる。

黒尾「せっかく来たんだし観覧車は乗りたいよなぁ」

夜久「観覧車はシメだろ！」

海「じゃあこのコースターは？」

『あ、これ身長制限あるみたいよ？』

夜久「おい！バカにしてんのか！！！」

と、パンフレットの隅の方に小さく書いてある身長制限付！という文字を指摘するとこの中で1番小柄な夜久が吠えた。

『じゃなくて、黒尾』

黒尾「ボクですか」

じっとパンフレットを覗き込む、小さく書かれたその数字に黒尾は目を細めた。彼の身長が今どのぐらいなのかは分からないけれど、引っ掛かるとしたら黒尾だと思った。

黒尾「185センチ以上お断り…」

海「黒尾、身長は？」

黒尾「187」

『残念。じゃあ別のにしようか』

黒尾「え、みんなで乗ってこいよ。いいよ遠慮しないで」

『どうせならみんなで乗りたいじゃん、黒尾だけ乗らないとか言うなら4人で来た意味ないし。』

黒尾「イケメンかよぉ……！」

絞り出すように言った黒尾がこれまた面白かった。

夜久「………やっぱさぁ、バレーしたくねえ？」

海「ハハハ」

『あ、それならさ、シメで今から観覧車乗って適当に広いとこいってバレーする？』

夜久「アリ！」

黒尾「え〜楽しそう。っつかボールは？」

『ここから1番家が近い人が持ってくるってことで……』

海「それなら狼谷になるけど大丈夫？」

『え、あるかなぁ……』

夜久「狼谷の家行ってみてえ」

『え』

黒尾「そしたら俺空気入れ取りに帰るから、狼谷が良いなら狼谷の家で待っててよ」

結局、黒尾の提案したそれで決定してしまった。
親指を立てるんじゃない全然いいアイデアじゃないよバカ